シーイーシーと日本マイクロソフトは6月24日、大手化学メーカーである積水化学工業(積水化学)の海外15拠点で、マイクロソフトのERP製品「Microsoft Dynamics AX 2012」の一斉導入を完了したと発表した。導入構築は、シーイーシーとそのグループ会社である希意禧(上海)信息系統有限公司(シーイーシー上海)の共同で行われたもの。

「積水化学工業」システム概要図

積水化学グループは、数多くの拠点とグループ会社を持ち、グローバルに事業展開。国内では自社開発のグループウェアやERPを使って情報共有を進めてきたが、海外では通貨や税制対応のためにERPパッケージを利用し、拠点ごとに異なる製品を使用していた。しかし、海外連結会社の決算情報などをいち早く収集、共有させるため、海外支社の標準ERPとして、「Microsoft Dynamics AX 2012」を採択した。

プロジェクトは、中国、台湾、シンガポール、タイ、インドネシアの15社を対象に1年間かけて実施され、本稼働を開始。販社用と生産拠点用のデータベースを統合したことによって、1システムからの全データの可視化が可能になった。また、製品やバージョンの統一によって人材やノウハウを共有可能となっただけでなく、新規の拠点立ち上げの場合、最短1ヶ月でERPシステムを構築できるようになったという。