タニタのSNSはなぜおもしろい!? - 中の人にアカウントごとの戦略を聞いた title=タニタのSNSはなぜおもしろい!? - 中の人にアカウントごとの戦略を聞いた author=玉置美景 lead=企業アカウントのフォロワーを増やすにはどうすればいいの? タニタのSNS広報について、ブランディング推進室・福岡三恵さんにお話をうかがった。 tag=タニタ, SNS, ツイッター, Twitter, インスタグラム, facebook, 日本国内での使用人口が4,000万人とも5,000万人以上とも言われているSNS。これを効率的に活用できれば、企業やその製品の知名度を格段に上げることも夢ではない。 とはいえ、自社でSNS広報を始めるとしたら一体、何から始めたらいいのか? もし、自分が担当を任されたら、どうやって運営したら良いのか? と疑問や戸惑いは尽きないだろう。 こうした声に応えるべくおじゃましたのは、SNS公式アカウントが人気を集めるタニタだ。低カロリーの社員食堂やレシピで一躍有名になった計測機器メーカーである同社は、企業アカウントも「フォロー必須」「おもしろ過ぎww」「おしゃれ」と大評判なのだ。実際、体重やカロリーに興味がない、あるいは体組成計が何なのか知らなくても、SNSを通じてタニタに親しみを持った人は多い。 ということで、Twitter、Facebook、Instagram等で企業アカウントを運営するタニタに、SNS広報のイロハを教わってきた。代表してお話を聞かせてくださったのは、Instagramアカウント「tanita_jp」を担当するブランディング推進室・福岡三恵さんだ。 |table class="Photo1" width="50" align="center" |I@002.jpg,002l.jpg| |M@ブランディング推進室 福岡三恵さん。2014年12月から始まったInstagramのアカウント「tanita_jp」を担当している| ###まずは、見てもらうこと ――SNS広報で意識していることを教えてください
福岡さん「1人1人にうったえて行けるSNSの特徴を活かして、多くの方の目に触れ『タニタ』という名前を覚えていただきたいと考えています」 ――目に触れるためにはどのような努力を?
福岡さん「常にタイムラインにのるように心掛けています。おもしろいかどうかも重要ですが、見た方の記憶に残れるかどうかが勝負。そのため、こまめな投稿は欠かせません」 ――何度も見るうち、親しみがわく気持ちに訴えるんですね!
福岡さん「最初は『あ、タニタ、また出てるなー』くらいから始まってくれればいいんです。うっすら名前が記憶に残り、だんだん『気になるなぁ』と意識していただければ『やった! 』という感じですね。出社や退社の時間帯はSNSをする方が多くなりますので、その辺を狙ったりもしていますよ」 |table class="Photo1" width="50" align="center" |I@001.jpg,001l.jpg| |M@タニタのTwitter。10年後、20年後に体組成計を意識するだろう世代の心に「タニタ」の名前を刻む| ###Twitterでの広報はタイムラインを意識 ――テキスト主体、画像メインとSNSにも個性がありますが
福岡さん「現在、TwitterやFacebook、Instagram、ニコニコ動画にアカウントを持っていますが、それぞれのSNSで見てくれる方が異なります。当然のように、内容やノリを変えることが必要になってきます」 ――具体的にどのような違いを意識していますか?
福岡さん「Twitterはテキストをタイムラインで見せて行きます。流れていく感じですから、特にライブ感を大切にして、計測機器メーカーの固いイメージとのギャップを狙いつつ、常にタイムラインに乗るようにしています」 |table class="Photo1" width="50" align="center" |I@007.jpg,007l.jpg| |M@「5万リツイートされたら1人プリクラを撮りに行く」と宣言したTwitterの中の人。企業アカウントとは思えないほど自由だが、有限実行だ| 他社広報とからんだり、ゲームの話をしたりとずいぶん自由な印象があるタニタのTwitterだが、「広報」という軸はブレていない。イエローの自社製品の画像と共に「これを見た人は黄色の画像を貼れ 」とリツイートを誘ったり、「おはようございます!カロリズムお忘れなく(=゚ω゚)ノ」とさりげなく製品名を出したりと、遊び心を盛り込みつつ根気よく「タニタ」の名前を露出し続けている。 ###Facebookは「シェア」を念頭に置く ――Facebookはどのような点を意識していますか?
福岡さん「Facebookは、実名で『いいね』しやすいよう社員や社内の紹介が主体。シェアを念頭において話題を探すのがなかなか大変なんです」 |table class="Photo1" width="50" align="center" |I@003.jpg,003l.jpg|I@004.jpg,004l.jpg| ||2.M@タニタのFacebook。シェアを考慮して、話題性のあるネタをチョイスしている| Twitterに比べてぐっと落ちついたイメージのFacebook。セミナーのお知らせや製品の紹介など、好き嫌いが分かれない話題がクセのないコメントで紹介されている。いつ、誰が見ても受け入れられる雰囲気を保つのは、かなりのテクニックが必要かも。セール情報やクーポンが織り交ぜられているからお得感もあり、主婦などのファミリー層にもさくっと読み続けてもらえそうだ。 ###Instagramは「インパクトのある画像」が重要 ――福岡さんが担当されるInstagramは?
福岡さん「画像が主なので、一目でインパクトを与える絵を探さなければいけません。計測機器や料理ばかりでは飽きられますので、どう楽しく見ていただくかを探っているところです」 |table class="Photo1" width="50" align="center" |I@005.jpg,005l.jpg| |M@タニタのInstagram。料理の画像も一手間でこんなにかわいくなる| Instagramは1枚の画像で、いかに目を奪うかが勝負。若い女性の利用率が高いだけに、カラフルさやかわいらしさで目を引いている。イベントやランチなどスタンダードな内容も多いが、北欧系の家具の中に置かれた体組成計や歩数計を抱えるバービーなど、スタイリッシュな演出につい見入ってしまう。 ――担当者はひとつのSNSに1人ずつですか?
福岡さん「数人で投稿するとキャラがブレますから。例えば弊社のTwitterには1万人以上のフォロワーがいますが、担当者が変わったら、皆さんすぐにわかるかと(笑) ただ、投稿前に複数のスタッフがチェックするようにしています。これでミスが減りますし、ネタに詰まるのも防げるんです」 |table class="Photo1" width="50" align="center" |I@006.jpg,006l.jpg| |M@タニタのInstagram。運動量計を持ってライブ参戦!  どれくらいカロリー消費したかな? | ###SNSから生まれた商品も ――名前を覚えてもらう以外の効果は?
福岡さん「最近ではTwitterのやり取りから、アニメ『TIGER&BUNNY』とコラボの体組成計が生まれました。声優さんの声で、測定値や評価を読み上げてくれるプレミアム仕様なんです。新製品に対する反響もリアルに聞けるのもSNSならではですね! 」 |table class="Photo1" width="50" align="center" |I@008.jpg,008l.jpg| |M@『TIGER&BUNNY』コラボの体組成計。キャラの声は全て録りおろし。ファンにはたまらない! | ――最後に、SNS広報を始める方へのアドバイスを
福岡さん「まめに投稿すること、継続していくことが大切かと思います。それから、1人の担当者の個性を生かした広報をする場合でも、決して1人で抱え込まないこと。SNS広報は試行錯誤して、反応を見ながら育てて行くものです。まわりの意見を受け入れ、万一ミスをしてしまった時は素直に訂正できる自分でいることが必要だと思います」 ###まとめ 個人色が強いイメージのタニタのSNS。遊び心が満載ように見えるけれど、独特のノリが生まれたのも常に周囲にアンテナをはり、反応を素直に受け入れる姿勢があったからなのだろう。 「とにかく記憶に残すこと。意識されるところから道は開けます」とおっしゃった福岡さんの言葉が印象深かった。 ;;link;; /news/2015/05/25/185/ /articles/2015/05/12/officereport10/ /articles/2015/05/07/officereport09/ /articles/2015/03/16/officereport08/ /articles/2015/02/12/officereport07/ /articles/2014/10/23/officereport02/ /articles/2014/06/05/voyage2/ タニタ http://www.tanita.co.jp/ Twitter https://Twitter.com/TANITAofficial/ Facebook https://www.facebook.com/tanita.official instagram http://instagram.com/tanita_jp