日本玩具協会は16日、東京国際フォーラムにて「東京おもちゃショー2015 記者発表会」および、「日本おもちゃ大賞2015 授賞式」を開催した。

東京国際フォーラムで行われた「日本おもちゃ大賞2015 授賞式」

今年で8回目となる「日本おもちゃ大賞」は、日本玩具協会が良質で市場性に富んだ玩具・おもちゃの開発促進と活性化を目的に2008年に創設。コンセプトは「おもちゃ大賞」の大きな目的である「開発力への刺激」、「業界からの配信力の強化」に加え、2012年より新たに加わった「消費者への価値創造」の3本柱を掲げている。今年は、全部門で39社279アイテムの応募があり、計8部門の受賞が発表された。

審査委員長は、これまで同様トーイズの代表取締役であり、テレビ東京『開運!なんでも鑑定団』の鑑定士としてもおなじみの北原照久氏。大賞の最終審査(第3次審査)は、ノミネートされた7部門各5点、計35点のおもちゃについて、それぞれ開発者の開発趣旨や商品特徴の説明を受け、審査員が実際に商品を手にとり、部門ごとに点数を入れていく。北原氏は「プレゼンテーション時に、企画者たちは我が子のようにおもちゃを説明してくれる。これを見ていて、ノミネートされたおもちゃは、日本のみならず、世界に羽ばたくことができると実感している」と各おもちゃの開発者に称賛を送っていた。

「日本おもちゃ大賞2015」の受賞作品は以下のとおり。メーカー別受賞数はタカラトミー(タカラトミーアーツ含む)が3、バンダイが2、エポック社、シー・シー・ピー、ジョイパレット、セガトイズが1。なお「ヒット・セールス賞」「特別賞」は、バンダイがダブル受賞を果たしている。

「日本おもちゃ大賞2015」受賞作品

共有玩具部門:JOUJOU みつけてみよう! 色キャッチペン(タカラトミー)
エデュケーショナル・トイ部門:一歳半からの体幹☆脳力トレーニング みんなで! 育脳マット(ジョイパレット)
ボーイズ・トイ部門:野球盤 3D エース(エポック社)
ガールズ・トイ部門:Jewel Watch(セガトイズ)
キャラクター・トイ部門:ヒミツのクマちゃん(タカラトミーアーツ)
イノベイティブ・トイ部門:リニアライナー超電導リニアLO系スペシャルセット(タカラトミー)
ハイターゲット・トイ部門:カメラ付き超小型ヘリコプター ナノファルコンデジカム(シー・シー・ピー)
特別賞:ガンダムプラモデルシリーズ(バンダイ)
2014年度ヒット・セールス賞:DX妖怪ウォッチ タイプ零式(バンダイ)

共有玩具部門:JOUJOU みつけてみよう! 色キャッチペン(タカラトミー)

エデュケーショナル・トイ部門:一歳半からの体幹☆脳力トレーニング みんなで! 育脳マット(ジョイパレット)

ボーイズ・トイ部門:野球盤 3D エース(エポック社)

ガールズ・トイ部門:Jewel Watch(セガトイズ)

キャラクター・トイ部門:ヒミツのクマちゃん(タカラトミーアーツ)

イノベイティブ・トイ部門:リニアライナー超電導リニアLO系スペシャルセット(タカラトミー)

ハイターゲット・トイ部門:カメラ付き超小型ヘリコプター ナノファルコンデジカム(シー・シー・ピー)

特別賞:ガンダムプラモデルシリーズ(バンダイ)

2014年度ヒット・セールス賞:DX妖怪ウォッチ タイプ零式(バンダイ)

また、「東京おもちゃショー2015 記者発表会」では、開催に先立ち日本玩具協会会長の富山幹太郎氏があいさつ。昨年度の玩具売り上げは、前年度比109%、過去10年で最高の売り上げを記録したことを報告し、おもちゃ業界が好調であることをアピールした。また、「妖怪ウォッチやアナ雪関連のグッズ、女児向けメイキングホビーが人気を集め、今年のGW商戦も玩具市場は好調。今回のおもちゃショーでも夏休みからクリスマス商戦へ向けた新製品が発表となるため、玩具市場がさらに盛り上がることに期待しています」と、展望を語った。

記者発表会では、現在の玩具・おもちゃのトレンドや市場、そして「東京おもちゃショー 2015」の見どころも紹介。2014年度の玩具市場において、特に大きく伸びた商品分野は前年度比178.6%の男児キャラクター玩具。また、雑貨が前年度比120.7%、ぬいぐるみが前年度比111.6%と大きな伸びを見せ、いずれも『妖怪ウォッチ』関連商品が好調だったことが挙げられている。一方、女児玩具も前年度比106.1%と伸び、『ファンルーム』『アクアビーズ』『ホイップる』の人気が際立ち、好調に繋がった説明した。

知育・教育玩具は、前年度比104.2%。特に砂玩具の『キネティックサンド』などが人気となった『プリスクール』、『レゴブロック』の伸びが目立ったブロック、海外ブランドを中心に伸びた木製玩具などの分野が好調。そのほか、『TAMAGOTCHI 4U』などのハイテク系トレンドトイ、『プラレール E7系北陸新幹線かがやき』などのレールトイ、『アナと雪の女王』を中心にディズニー関連の商品が伸びたジグソーパズル、「ガンプラ」「ミニ四駆」が牽引したプラモデル、『ムーミン』や『モンチッチ』などぬいぐるみも売れ行きを伸ばしているという。

反面、『妖怪ウォッチ』や『アナと雪の女王』人気の影響で、ほかの男児キャラクター玩具や、女児キャラクター玩具、トレーディングカードは苦戦を強いられた。季節玩具トータルでは、スポーツトイやアウトドアトイの貢献により、前年度比98.2%にとどまったものの、玩具花火やサマートイ・サマーグッズは、昨夏のゲリラ豪雨や歴史的な日照不足などの天候不順により、ともに前年より10%の売り上げ減を余儀なくされた。

2014年度の総括としては、国内の玩具市場規模は店頭価格ベースで7,367億円。前年度比10.9%と、過去10年で最高を記録。また、玩具の主要10分野(ゲーム、カードゲーム、男児・女児キャラクター・ぬいぐるみなど)では、前年度比109.3%と、これも過去10年で最高の売り上げをマークした。昨年度の玩具市場が好調だった要因としては、『妖怪ウォッチ』が社会的ブームとなったほか、『アナと雪の女王』の関連グッズが爆発的にヒットしたことが挙げられ、さらに、砂玩具やけん玉といったアナログ玩具が売り上げを伸ばしたことも要因の一つだという。

なお、「東京おもちゃショー 2015」の見どころについては、「夢の実現」「ウェアラブル」「インタラクティブ&コミュニケーション」「飛行」「男の子はバトル&スピード」「女の子はメイキング」「時代はアナログ」「オトナ男子・オトナ女子」と8つのキーワードが挙げられている。各キーワードの主要商品は以下のとおり。

夢の実現:『リニアライナー 超電導リニア LO系スペシャルセット』(タカラトミー)、『野球盤 3D エース』(エポック社)など
ウェアラブル:『ジュエルウォッチ』(セガトイズ)、『プレイウォッチ』(タカラトミー)
インタラクティブ&コミュニケーション:『オムニボット OHaNAS(オハナス)』(タカラトミー)、『ヒミツのクマちゃん』(タカラトミーアーツ)
飛行:『ピコファルコン』(シー・シー・ピー)、『ナノファルコンデジカム』(シー・シー・ピー)など
男の子はバトル&スピード:『ベイブレードバースト』(タカラトミー)、『ガガンガン』(タカラトミー)など
女の子はメイキング:『ファンルームプラス』(ハナヤマ)、『アクアビーズ カラフルいっぱい DX』(エポック社)など
時代はアナログ:『ファンルーム』(ハナヤマ)、『キネティックサンド』(ラングスジャパン)
オトナ男子・オトナ女子:『HGUC RX-78-2 ガンダム』(バンダイ)、『スター・ウォーズ ナノロイド R2-D2』(タカラトミー)、『枯山水ジグソーパズル』(ビバリー)など

「東京おもちゃショー 2015」は、6月18日、19日の商談見本市、20日、21日の一般公開日と計4日間にわたって東京ビックサイトで行われる。