米Nutanixは、同社が提供しているコンバージド・インフラアプライアンスに搭載されているソフトウェアの拡張性を限定したものをCommunity Editionとして、無償で提供すると発表した。

Community Editionは、「Nutanix .NEXT User Conference」の初日である6月8日(日本時間の6月9日)にパブリックベータとしてリリースされる。

同社がネットワークストレージを使わずにサーバとストレージを統合したWebスケールな仮想化基盤を提供する企業。仮想化基盤をサーバとストレージを統合した2Uのアプライアンスを追加するたびに性能、キャパシティが追加される、これらに搭載されるストレージを統合して、単一のストレージプールを構成できる。Community Editionによって、ユーザーは同社のアプライアンスを購入することなく、自社のインフラにインストールすることにより、機能を試すことができる。

Nutanix HYPER-CONVERGED INFRASTRUCTURE

Community Editionは、これらアプライアンスに搭載されているソフトウェアを提供するもの。ただし、ノード数は1、3、4のいずれかに限定される。その他の機能制限はないという。

この無償のソフトウェアにより、企業のIT担当者やアプリケーション開発者は、無償で、ハイパーコンバージド・テクノロジーを評価できる。同社ではテスト/開発環境での利用を想定している。

Nutanix Community Editionは、Dell、HP、Cisco、Lenovo、Supermicroなど、標準的なx86ベースサーバで実行可能だ。ハードウェアは、VT-xサポートの4ア以上のIntel CPU搭載し、メモリは16GB以上、ストレージはサーバあたり、200GB以上のSSDと500GB以上のHDDを搭載する必要がある。

Community Editionの動作環境

Community Editionの管理コンソール

米Nutanix ソリューションマーケティング ディレクター サチン・チェダ氏

米Nutanix ソリューションマーケティング ディレクター サチン・チェダ氏はデータセンターのトレンドについて「新たな技術の採用が進んでおり、とくにクラウドベースの技術が急速に進んでいる。仮想化によってストージベンダーが重要な役割を果たすようになり、クラウドによってインテリジェンスはソフトウェアが担うことになった。そのためシステム管理者は、ワークロードをどこで、どのようにスケールリングさせるか選択することになった。ニュータニックスの製品はクラウド向けの製品で、小さくはじめ、ビジネスに応じて拡張できる。1つのソリューションにサーバ、ストレージ、ネットワークを統合しており、VDI、VMware、SAP、オラクル、Microsoftなどのあらゆるアプリケーションに対応する。そのため、データセンターの環境がシンプルになり、管理コストをさげることができる。Community Editionは、コミュニティメンバーが製品を購入することなく、機能を利用できるものだ。テスト環境で使うことを推奨しており、APIを使ってソリューションを開発してもらいたい」と述べた。