農林水産省は27日、牛乳生産の最近の状況や今後の見通しなどを踏まえ、安定供給を図るために、業務用バター1万トン(生乳換算12万3,400トン)、脱脂粉乳5,000トン(同3万2,400トン)の追加輸入を実施すると発表した。バターの輸入量は1回の輸入規模としては過去最大となる。

同省によると、最近の生乳生産は北海道では増加傾向にあり、2015年度のバター・脱脂粉乳の生産量は前年度より増加する見込みとなっている。しかし、年末のバター需要期における安定的な供給、夏の気象状況などによる生産減の可能性を考慮し、農畜産業振興機構による追加輸入を決定したという。

6月に農畜産業振興機構が入札を行い、10月末までに順次輸入して国内需要者へ供給する。なお、追加輸入のうちバター2,000トン、脱脂粉乳5,000トンについては、国内の需給状況を踏まえて供給時期を決定する。

同省は、今後も乳製品の需給や価格の動向等を注視し、乳製品の安定供給に努めていくとしている。