うれしかったこと、つらかったこと

――これまでの変遷でうれしかったつらかったこと、強いてあげるとしたら

嬉しかったことはもうたくさんあって。ソロ活動にいたるまでにミスiDに応募したらすごくみなさんががんばってくれたりとか、ほとんど活動できていない時期もお誕生日にリプをくれて支えられたり、ライブできるようになっても会いに来て応援してくれて。

いつも私がステージに立つ側だから、私がみんなを楽しませなければいけないのに、みんなすごい企画を仕込んでくれるんですよ(笑)。その謎の愛は、すごくありがたいなと思うし、直接企画しているわけではなく楽しんでるヲタさんたちも、周りを巻き込んでくれるから。みんなが周りに発信してくれて、みんなのおかげで知ってもらえる部分も多いので、本当にいいヲタクに恵まれて……。握手会や写メ会をやっているとか、友達には「怖くないの?」と聞かれるんですけど、全然そんなことはなくて。いろいろ乗り越えてきた同士だと思っています。

――あまりみんなに会えなかった時期はつらかったですか?

そうですね。本当にその人達に会いたくて、なんとかもう一度会える場所にいかなければと思っていました。だめだったらフェードアウトしていくじゃないですか、こういうのって(笑)。だからなるべく長く、アイドルとファンとしてステージで向き合えればと……。

――女性アイドルは長く活動できないというのが、最近Twitterで話題になったりもしましたが……寺嶋さんはなるべく長くと

私もすごく思っていて。男性アイドルはいくつになってもアイドルだけど、どうしても女性アイドルってそうはならなくて、何かのステップアップの過程みたいなところがあります。だけど私はアイドルが好きでアイドルになったので、なるべく長くやりたいと思っています。おばあちゃんになっても握手会とか……椅子とか座ってお互いニコニコしながら(笑)。

年末に安倍なつみさんのディナーショーに行ったら、ファンの方も大人の女性の安倍なつみさんをすごく幸せそうに見ていたんです。もちろん女の子のファンとかも嬉しそうに見ていて。もし見せ方が変わっても、アイドル的な幸せ感をみんなと共有できる場をつくっていけたらいいなと思いました。

真面目をなめるなよ!

――今回のCDについて伺います。曲のタイトル(「ふへへへへへへへ大作戦」)にびっくりしました

曲調が80年代調というか……タイトルを見るとなんだこれ!? ってなると思うんですけど(笑)。逆にタイトルで気になった方もいると思うので、ギャップを楽しんでもらいたいです。

――大森靖子さんが歌詞を担当されているんですね

もともとトークイベントでお話をしたり大森さんの曲にコーラスとして参加したり、ご縁はありました。あとは本当に私がいちファンとしてお願いしたいなと思っていたところ、それでいこうとなりました。みんなの要望が一致したというか。

歌詞はわりと"ふへへ"とか言ってゆるゆるしているんですが、よく読むと「まじめをなめないで」という私のキャラをたてていただいています。お仕事のときに、真面目にやってる人ばかりがうまくいくわけじゃないけど、真面目をなめるなよ! という気持ちを共有してもらえると嬉しいです。職場でつらいことがあったときとかに、これを聞いて"ふへへ"となってくれたらいいかなと思います(笑)。

――PVにはぐんまちゃんも登場してますね

ゆるキャラ好きをアピールしてたら、毎回PVに出ていただける流れができあがりました。ぐんまちゃんってキャリアが20年くらいあるんですよ! もうベテランゆるキャラで、"古き良き時代からきました"というテーマにぴったりだし、シンプルなかわいいデザインも今回の曲にすごく合ってるかなと思って、オファーしました!

――さすがゆるキャラアイドル! 最後に、読んでる方へメッセージをお願いします

私はいいタイミングで良い人に出会ったりとか、割と運がいいので、私の曲を聞くと、運の良さでお仕事がうまくいくんじゃないかなと思います!

――ありがとうございました

寺嶋由芙「ふへへへへへへへ大作戦」(EMI Records)
「古き良き時代から来ました。まじめなアイドル、まじめにアイドル」こと、寺嶋由芙のメジャーデビュー第1弾シングル。 新少女世代言葉の魔術師と称される大森靖子を作詞に迎えた、王道アイドルソング。2015年5月20日発売。初回限定盤A(CD+DVD/2,500円/UPCH-89206)、初回限定盤B(2,000円/UPCH-89207)、通常盤(1,000円/UPCH-80401)の3形態。