アルバネットワークスは5月12日、モバイルセキュリティのリスクに関する最新のレポートを発表した。多くの人はモバイルセキュリティに対する意識は低く、常に危険な状態で端末が使われていることがわかった。

同社は、「Running the Risk(リスクを管理する)」と題したモバイルセキュリティの脅威に関する調査を23カ国、約1万1500人(日本からは500サンプル)のビジネスパーソンを対象に実施した。

調査では、モバイルデバイスにパスワードを付けていないことがわかった。その理由の一つが他人との端末のシェアだという。端末を日常的にシェアしているとの回答が10人中6人に上ったという。パスワードを設定していない人は全体の5分の1程度。その理由を尋ねると、22%の人が他の人と簡単にシェアできるようにするためと答え、敢えてセキュリティ対策を講じていないことがわかった。

日本人に絞って集計すると、その結果はさらに顕著に現れる。「自分の機器を他者にも使用させる」との回答は、仕事用デバイスが51%、プライベート用デバイスが40%と、全世界での結果を大きく上回る。パスワードを設定していない割合も高く約30%、さらに、私用デバイスをパスワードで保護しない割合が世界で最も高かったという。「共用のため敢えて」との回答は40%にのぼり、タイの61%に次いで2番目に高い。

全体のサンプルの中で、新たにモバイルデバイスを購入する際に重視するポイントは、OSがトップ。価格、ブランド、バッテリー寿命と続き、セキュリティは5番目であった。一方、日本人は購入する際にセキュリティを重要視しており、価格に次いで2番目という結果となった。

さらに、約3分の1(31%)が、モバイルデバイスの使い方を誤って、データを消失したことがあり、10人中9人近く(87%)は自分の会社のIT部門によって常にセキュリティが保たれていると考えている回答している。