キャリアが提供するサービス

公衆無線LANには有料のものと無料のものがある。まずは有料のサービスから見ていこう。三大キャリアはいずれも公衆無線LANサービスを展開している。多くの場合、2年縛りの間は無料扱いになることが多いため、実質無料サービスのようなものだが、基本的には有料サービスだ。

最も早くサービスを始め、利用できる場所も多いのがソフトバンク。ソフトバンクでは「ソフトバンクWi-Fiスポット」をオプションで提供するほか、無料の公衆無線LANサービス「fon」用のルーターも提供しており、一般家庭に置かれた無線LANルーターのうち、公開されたものを利用できるのが特徴だ(fonについては後述)。

NTTドコモやauも同様に公衆無線LANサービス「docomo Wi-Fi」と「au Wi-Fi Spot」を提供しているが、設置数や提携している飲食店チェーンなどに違いがある。駅など、多くの人が利用する場所では、すべてのサービスのアクセスポイントが設置されていると考えていいだろう。

カフェやコンビニなどの入り口には利用可能な公衆無線LANサービスのステッカーが貼ってある

これらは基本的にキャリアの契約者にのみ提供されており、利用時にはユーザーIDとパスワードが必要になる(最近はSIMで認証する方式のものも増えてきた)。バックボーンも比較的しっかりしていることが多く、基本的にはこうしたキャリア系のアクセスポイントを利用するのが一番安全かつ確実だろう。

なお、同一契約で利用できるのは基本的に契約したスマートフォンやタブレットのみで、例えばノートPCなどで利用することはできない。もしゲーム機やノートPCなどで利用したい場合は、次に紹介する有料サービスを契約する必要がある。