英バーミンガム大学は4月27日(現地時間)、南米・チリで1億4500万年前(ジュラ紀末期)の地層から発見された恐竜「Chilesaurus diegosuarezi(Chilesaurus)」が、ティラノサウルスなど肉食の恐竜が属する獣脚類でありながら草食だったことがわかったと発表した。

「Chilesaurus」は体長が最大で約3mだったと推定され、ティラノサウルスのような2本指の手を持つ一方、歯は草食恐竜のような形状をしており、食生活に合わせて体の部位ごとに異なる特徴を獲得したと考えられている。

研究グループは「Chilesaurusは進化の過程を知る上で最も興味深いケースのひとつ。恐竜の進化についてまだわかっていないことがたくさんあることを確認させられた。今後は骨の欠片なども注意して調べていく必要がある」と語った。

なお、「Chilesaurus」は発見された国の名前と研究メンバーの息子であり、化石を発見したDiego Suárezさん(7歳)にちなんで命名された。

「Chilesaurus」のイメージ図 (C) Gabriel Lío

「Chilesaurus」の歯 (C) Dr. Fernando Novas