ソフトウェアクレイドルさんによると、普通の紙飛行機とギネス紙飛行機の違いは、翼の先端部分にあるのだといいます。

ギネスモデル(上)と普通モデル(下)

ご覧いただくとわかりますが、普通に折った紙飛行機の場合、大きな2枚の翼よりも前側に、尖ったボディ部分が突き出しています。この出っ張り部分が空気の流れを乱してしまい、機体の片面のみに大きな力(圧力)がかかり、左右のバランスが崩れやすいのだとか。少しでも機体バランスが崩れると、紙飛行機はローリングしながら落ちてしまうのだそうです。そういえば、紙飛行機が落ちるときってたしかに裏返しになっていることが多いですよね。

紙飛行機表面の圧力シミュレーション
上がギネスモデル、下が普通モデル
※ギネスモデルに視点を固定して、下から紙飛行機を見上げた様子

ギネス紙飛行機にはこの翼部分の出っ張りがなく、空気の流れが乱れることなく安定して翼に伝わっています。このため、機体のバランスを崩すことなく、長距離を安定して跳べるのだとか。

うーん、なるほど。

たしかに、実際に飛ばした後をシミュレーションした結果を見ると一目瞭然。早くから高度を下げていく普通の紙飛行機に対して、ギネス紙飛行機は最初の機首の角度を保ったまま上昇し続けています。

飛行シミュレーション
上がギネスモデル、下が普通モデル
※定規の単位はメートル(m)

あの出っ張り、そんなにダメだったのか。むしろ「細くて鋭い機首が空気を切り裂くからよく飛びそう」とか思ってましたよ。

ということで、熱流体解析の専門家によるシミュレーションの結果、ギネス紙飛行機が本当にすごかったことがわかりました。

大人になると紙飛行機を折る機会も減りますが、たとえば親御さんであれば、お子さんと一緒に折ったり飛ばしたりして遊ぶこともあるのではないかと思います。

そんなときはぜひギネス方式で折って大人の実力を見せつけた上で、今回明らかになった「どうしてよく飛ぶのか」という理由も教えてあげてください。

たかが紙飛行機、されど紙飛行機。奥の深い世界でした。