デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)は3月10日、オンライン広告の表示状態を自動的に検出することにより、Webウェブページ上でスクロールによって同一の広告枠が表示されるたびに、新たな広告を表示する広告配信システムを独自に開発し、特許を取得したと発表した。

広告表示イメージ

同システムは、オンライン広告の表示状態を検出し、SSPやアドサーバーを通じて、同じページ内でも広告枠が表示されるごとに新たな広告の配信を行うもの。

これまでのディスプレイ広告は、Webページが1回表示されるごとに課金されてきたが、このシステムを導入することで、同一ページ内の広告枠でも広告枠が表示されるごとにRTBによる入札・広告表示リクエストが行われ、広告の表示1回につき、課金が行われる。

これにより、媒体社は、広告枠の表示を基準に広告課金が行われるため、同じページ内でも新たな広告が表示されるたびに広告収入をあげることができ、ユーザーにフレッシュな広告体験を提供し続けることが可能なほか、ユーザーの滞在時間やCTRの伸長が見込める。

一方、広告主は、CPMやCPV等の課金モデルの場合ユーザーが閲覧した広告枠のみに課金が行われるため、広告予算のロスを防ぎ、効率的に広告予算を最適化できる。

なお、DACが行ったテスト配信では、通常の広告表示方式と比較した際、約2倍のeCPM(effective Cost Per Mill)と約3倍のCTRを獲得することが確認されたという。

今後は、同システムをアドサーバー「FlexOne」とSSP「YIELDONE」に導入し媒体社へ提供するほか、DMP「AudienceOne」が提供する「Viewable Impression Analysis」の併用を推奨し、更なる広告配信の最適化に貢献していく考えだ。