3月1日から解禁となった企業の採用活動。例年よりも3カ月遅れてはじまったことに対して、学生が不安に思っているというデータも出ている。そのような状況の中で、博報堂&博報堂DYメディアパートナーズが3月1日0時から就活生にむけてインターネット上の番組「こんなものです、社会人!」を配信した。

昨年は「日本一早い説明会」を行ったが、今年は少し趣向を変えたそう。「就職の先にある社会人人生がどんなに楽しいものなのか伝えたい」といった気持ちから開始した同番組には、0時から1,500人以上の視聴者が集まり、最終的には4,000人超が見る結果となった。

出演したのは博報堂、博報堂DYパートナーズの社員22名。「ぜひ『早く社会人になりたい』という気持ちになってもらいたい」という合言葉で始まった番組、いったいどのような内容だったのか、その一部をご紹介しよう。

「こんなものです、社会人!」(実際に放映された様子)

社会人の「●●学」を紹介

番組内では、「マナー学」「栄養学」「就活ナマ相談」「趣味学」「博報堂学」5つのコーナーを展開。「マナー学」では、社会人に必要なタクシーのマナー、名刺のマナー、電話対応のマナーなどをクイズ形式で出題し、若手社員が回答した。

「栄養学」では社会人の食事事情を紹介するため、博報堂社員のランチや行きつけのバーでの様子に密着した。食事をきっかけに、社内のメールだけでやりとりをしていた人と顔をあわせることができて円滑にすすむ、といった意見も。

「趣味学」では、食べ物、サーフィン、雑誌づくり、ゴルフ、結婚式の二次会、チェックシャツあつめ、男性だけのチアリーディングなど様々な趣味を紹介。「いい意味で公私混同は大事」「特技は社会人なってからも人に覚えてもらえる」と話題になった。

真夜中に集合し、テンションの高い社員の方たち

リアルタイムで就活生から相談が

目玉となった「就活ナマ相談」ではリアルタイムで多くの質問が寄せられた。

・「社会人と学生、どちらが楽しいですか?」
「社会人が楽しいと思います。サラリーマンって"満員電車"や"ストレス"のマイナスイメージがあったんだけど、入ってみると思いの外輝いていました(笑)。特に僕たちの仕事だと、小さい頃から憧れてた人に会えたりとか、関わったものがTVで流れたりとか、学生の頃ではできない経験ができてるとおもいます」
「友達ができないかなと思っていたら、同期や先輩とすごく仲良くなれるから、結果的には増えました」

・「就活において、どのように企業をしぼっていましたか?」
「魅力的な人が多い会社かどうかでしぼっていました。何をやるかよりも、誰と働くかを重要視していました。博報堂社員50人ほどにOB訪問をしたんですが、みんな毎日を120%楽しく過ごしていました」

・「これからの就活でアドバイスをください」
「真面目な話、みなさんものすごく不安だと思うんですけど、自分でコントロールできることからまずやったほうがいい。例えば『OB訪問をしたい』と思っても、やりたいことがばくっとしてたら不安になります。まず自分の知り合いを頼ってみようとか、手をつけられることからやっていくことが一番大切だと思いますよ」

「社会人と会社人は違う」

最後に「博報堂学」では、統合プランニング部 木原龍太郎さんが登場。「会社にほめられたいと思う"会社人"と、社会に貢献したいという"社会人"は全然違う」と語った。

統合プランニング部 木原龍太郎さん

木原さん「博報堂は社会人のエキスパートがたくさんいる会社です。『未来を発明する会社へ』というビジョンがあります。私たちは会議室にこもって考えているわけではなく、社会の空気を肌で感じて、色々な個性がチームを組み、少しでも社会をよくできないかと考えています。

私たちの会社は一般的に言うと広告代理店と言われるんですが、広告だけでないと思っています。未来をわくわくさせるという視点で何でもつくっていくことができます。これを見ている方にも社会人をめいいっぱい謳歌してほしい。会社訪問するという気持ちではなく、社会訪問するという気持ちでいってほしいとおもいます」

社会人になるって悪くないんだよ

今回の企画を主に担当したのは、アクティベーション企画局 宮原広志さん、総合プラニング室 中野仁嘉さんのお2人。企画の意図はいったい…?

左からアクティベーション企画局 宮原広志さん、総合プラニング室 中野仁嘉さんさん

中野さん「やっぱり、就活の時期が後ろに倒れ、しかも短くなったということで不安があると思うんですよね。だからこそ、社会人になるって悪くないんだよ、ということを伝えてあげたいなと思いました」

宮原さん「博報堂自体を知ってもらおうというよりも、社会人生活の楽しさを知ってもらいたいなと。だから、今回は選りすぐりの楽しい人を集めましたね」

社会人になって楽しいと思うことは? と尋ねたところ、「意外と、いろんな人に会うことです!」(中野さん)、「学生のときは近しい人としか友達にはならないですが、社会人になるとそれまで会っていないタイプと知り合うことができて、しかも広がり方がすごい!」(宮原さん)と回答。ちなみに、今回のコーナーでボツになったものは……?

宮原さん「『恋愛学』をやろうと思っていたのですが、尺の関係により、できなくなりまして……。社会人となると、恋愛の形も変わってきますからね!」

中野さん「ぜひ別の機会のときに、社員にきいてみてください(笑)」

同番組はアーカイブにより視聴可能。博報堂志望でなくても、社会人へのモチベーションアップに役立つかもしれない。

ちなみに宮原さんは小学生のときにドッヂボール大会で優勝した過去を持つ