米Cypress Semiconductorは2月26日、同社の「PSoC 5LP」プログラマブルシステムオンチップアーキテクチャ上の32ビット「ARM Cortex-M3」コアを使用したデザインが可能な低コストのプロトタイピングキット「CY8CKIT-059 Prototyping Kit」を発表した。

同キットでは、PSoC 5LPを利用して、アナログフロントエンドやデジタルロジック、ユーザーインタフェースICをPSoC 5LPのプログラマブル アナログおよびデジタル ブロックと統合することで、システム コストを削減できる。

PSoC 5LPは、業界最大となる0.5~5.5Vの動作電圧範囲をサポートし、電力アーキテクチャのデザインを簡素化する。同キットは無償の「PSoC Creator」統合開発環境 (IDE)と組み合わせて使用可能。このIDEには数百のプロジェクトサンプルが提供されており、これらを使用することでデザインのプロトタイピングが迅速に設計して市場投入を加速させる。

PSoC 5LPアーキテクチャは、24ビット デジタルフィルタコプロセッサ24個のUniversal Digital Blockを提供し、高い処理性能を実現する。高性能ダイレクトメモリアクセス(DMA)コントローラにより、周辺装置はARM Cortex-M3コアと並列動作が可能で、サイクルを節約してスループットを向上させることができる。

CY8CKIT-059 Prototyping Kitは4.3インチ×0.9インチで、68-QFNパッケージのPSoC 5LPデバイス上の48個のすべての入出力へのアクセスが可能。キット基板には、プログラマーおよびデバッガ―のフル機能を提供するPSoC 5LPデバイスがもう1個搭載されている。

PSoC 5LPデバイスは現在出荷中。PSoC 5LP Prototyping Kitは10ドルの低価格で、2015年第2四半期上旬に同社Webストアおよび世界中の販売代理店より提供を開始する予定。

Cypressのプロトタイピングキット「CY8CKIT-059 Prototyping Kit」