キヤノンは3月2日、同社初の屋外モデル6機種を含む、ネットワークカメラの新製品9機種を発表した。5月下旬より順次発売される。いずれも1/3型CMOSを利用し、解像度は約130万画素。

新製品のラインナップ

新製品の価格と発売時期

屋外モデルには、360度旋回機能を搭載した「VB-R11VE/VB-R10VE」や、0ルクスの暗闇でも撮影可能な赤外照明搭載モデル「VB-M741LE」などがある。

360度旋回機能を搭載した「VB-R11VE/VB-R10VE」では、広域での撮影が可能なことに加え、風雨時やマイナス摂氏50~55度の環境下でも作動する。また、カラー撮影時には0.03 ルクス、ナイトモードでの白黒撮影時には0.002 ルクスという低照度性能を備えるほか、光学30倍ズームレンズを搭載することで、暗い場所でも遠くの被写体を鮮明に捉えることが可能だという。価格はVB-R11VEが62万円(税別)、インテリジェント機能一部非搭載のVB-R10VEが59万円(税別)。

「VB-R11VE」

「VB-R10VE」

赤外照明搭載モデル「VB-M741LE」では、0ルクスという光源がない倉庫の中のような場所でも、最長30m先の対象物を撮影することができ、赤外照明を使用しない場合でもカラー撮影時には0.02ルクス、ナイトモードでの白黒撮影時には0.001ルクスの星明かりほどの暗い環境下でも撮影できるという。価格は23万円(税別)

「VB-M741LE」

照度ゼロでも撮影可能な赤外照明

新製品の9機種では、異常を検知する19種類の「インテリジェント機能」を搭載(機種により、一部のインテリジェント機能非搭載)する。今回の新製品では、従来の動体検知、置き去り検知、持ち去り検知、いたずら検知、通過検知、音量検知に加え、侵入検知、自動追尾、悲鳴検知が追加された。

侵入検知はあらかじめ設定したエリア内の侵入を検地し、自動追尾が被写体を画面の中央にすえ続けるもの。そして、悲鳴検知は、悲鳴や叫び声で異常を検知する。

インテリジェント機能

アクシス買収はパートナーエコシステムの強化

なお、同社は2月10日、アクシス社の発行済普通株式の全株を対象とした公開買付けを実施し、連結子会社化を目指すと発表した。同社によれば、この買収は両社の技術を互いに補完するとともに、アクシス社の75,000社に及ぶシステムインテグレーター等の パートナーをグループに迎え入れることで、さまざまなシステムとの連携するSI事業の分野を強化する狙いがあるという。