栃木県小山市と富士通は2月24日、自治体クラウドサービス「FUJITSU 自治体ソリューション INTERCOMMUNITY 21統合型クラウド基盤」の導入により、住民記録、税、国民健康保険などを管理する住民情報管理システムを刷新し、運用を開始したと発表した。

具体的には、「INTERCOMMUNITY21統合型クラウド基盤」をベースに、「FUJITSU自治体ソリューション MICJET MISALIO 住民情報ソリューション」、「FUJITSU自治体ソリューション MCWEL 介護保険 V2」などのソリューションを富士通のデータセンターで運用し、小山市が必要とする業務システム機能を運用管理サービスと合わせて提供する。

小山市の住民情報管理システムのイメージ

小山市は新システムの導入により、従来配置していたシステム運用要員をシフトできるほか、毎日、業務終了後に2~3時間を要していたデータバックアップ処理や、法定停電のたびに約1~2時間を費やしていた汎用コンピュータの一時停止と再立ち上げなどの職員によるシステム運用管理業務が不要となる。

これらの効果により、小山市は住民情報管理システムに関する5年間のTCO約2割と年間電力使用料金約3割を削減できると見込んでいる。

また、従来は50以上の業務システムを組み合わせて運用していた住民情報管理を同サービスに一本化することで、複数の業務処理画面の同時起動やデータベースの一元化が実現された。

小山市の住民情報も富士通のデータセンター内で保管しており、1日1回、西日本の富士通のデータセンターにバックアップし、広域災害に備えているほか、小山市と富士通のデータセンターを結ぶ通信回線は異なるルートで冗長化されており、主回線が利用できない場合は、もう一方の回線に自動で切り替わる。