NECは2月23日、ユーザーの体感品質(QoE、Quality of Experience)を高め、モバイルインターネットサービスの利用を促進することで、通信事業者の収益向上に貢献する通信トラフィック制御ソリューション「Traffic Management Solution(TMS)」を強化し、販売開始した。

今回の強化では、モバイル・データサービスのネットワーク性能を「繋がりやすさ」「速さ」「快適さ」の3つの指標で数値化し、改善点を明確化する機能を新たに提供。新たに「快適さ」の指標として、ITU-T勧告P.800で規定するユーザー主観品質の評価方法であるMOS(Mean Opinion Score)を数値化し測定可能にしたことで、より総合的な診断が可能になったという。診断結果に基づきネットワークのチューニングやトラフィック流量制御などの対策を行うことで、ユーザーのQoEを効果的に改善できるとしている。

さらに、モバイル・インターネットサービスにおいてSSL通信の利用が増加していることに対応し、これまでは困難だったSSL通信の流量制御を行うソリューションを新たに提供する。

SSL通信の種別を高精度で推定する独自のアルゴリズムを開発、SSLによる動画トラフィックを自動で検出し、トラフィック流量制御を適切に行う機能を実現した。少数の動画ヘビーユーザーが占有する帯域を最適化してネットワーク利用の公平性を高めるとともに、ユーザー全体でのQoEの向上を図るという。