「会議を開く」と聞いてうんざりするあなたは正しいのかもしれない。Incの記事「優秀な企業で進む"会議は自由参加"のトレンド(原題:Great Companies Are Making All Meetings Optional)」では、自由参加型会議を提案している。

会議は無駄

Atlassianが行った調査によると、会議は電子メールに並んで「無駄」なものの1つ。平均すると、多くの従業員が「会議」と称するものに1カ月あたり62回も付き合わされており、総じて約31時間を生産性がない会議に奪われているという。

同社によると「2分の1の会議が時間の無駄」で、理由は「ぼんやりするから」や「結局は不参加」「居眠りする」「回数が多くて疲れる」「会議中に別の仕事をしているから」などだ。

この状況は、管理職側になるとさらに悪化する。マネージャーであれば1週間のうち1日が会議で潰れており、上級管理職なら勤務時間の40%を会議に費やしているという。なお、これにはプレゼン資料準備などの時間は含まれていない。

このような会議が無駄であると気付き始めた企業もあるようで、記事によると、Intelは明確な目的なしに会議を開くことを禁止しているのだとか。またLenovoでは、会議がダラダラとしてきたら途中で打ち切ることを認めているという。

そこで記事で提案されているのが、「二本足の法則」。次に挙げる2つのどちらかを満たした人のみが会議に参加する形式だ。

  • 学ぶ

  • 貢献する

どちらかに該当しないのなら、会議中でも退席してよいというルールを設ける。

こうすれば、上記の「ぼんやり」「居眠り」などはなくなり、その時間を無駄にする人もいない。つまり、会議そのものが無駄ではなくなるわけだ。

この法則を導入すれば、おそらく企業で日々延々と行われている会議のうち半分は最初から参加者がおらず、途中で参加者がいなくなる会議もたくさんあるだろうと記事は予想している。

記事ではまた、自由参加形式以外にも、会議を効率よくするポイントとして以下も挙げている。

アジェンダを書き出す

アジェンダを事前に書き出して、それを守る。もしアジェンダが書き出せないのであれば、集まるほどのことはないということだろう。

わざわざ全員の時間を拘束しなくても、オンラインコラボレーションツールを利用して話し合いやコラボを進めることも可能だ。

時間を守る

開始時間、終了時間を守る。終了時間になっても話し合いがつづいていたとしてもだ。参加者の時間と予定を尊重しよう。

起立形式で

いすに座らずに立ったままの会議もスピード感があって良い。

起立ミーティングはベンチャーを中心に増えている(関連記事:ハイテクベンチャーのトレンドは全員起立の会議 - 起源はアジャイル開発)。

参加人数が多い会議では問題解決を試みるな

人数が多いほど全員の合意がとりにくくなるので、参加人数が多い全社ミーティング、月例ミーティングのような場で問題を解決しようとしてもうまくいかない。

人数が多い会議では、問題認識をもってもらうように課題の提示、課題を担当する部署や担当者などを報告するにとどめたほうが良い。

解決に向けた話し合いは、小規模会議か個別で行い、次の会議でその進捗や経過を報告する方式が良いとのことだ。