構造計画研究所は2月19日、無線関連研究組織、通信機器メーカ向けに、電波伝搬シミュレーションツール「RapLab」の最新バージョン「RapLab v8」の販売を開始したと発表した。

RapLabは「3Dレイトース法」を使用した電波伝搬の解析ツールで、レイトース法の基本要素である反射・回折・透過による伝搬損失計算を行う。入力された建物や地形モデルに対して忠実にレイトース計算を行うので、受信点への到達波を正確に把握することができる。

今回の新バージョンではこれまで地面を平面として計算していたため見通し外となっていた20km以上の送受信間点において、見通し外となった場合には大地回折波として計算することができる。これにより広範囲な電波伝搬シミュレーションが可能となった。

地球曲率半径の考慮

また、現実に即した建築モデルは、従来までゼンリン住宅地図データベース「Zmap-TOWNⅡ」から作成していたが、より安価なゼンリン住宅データベース「Zmap-AREAⅡ」にも対応したことで、地図データにかかるコストを約10分の1に抑えることができるという。

販売価格は1ライセンスあたり173万円~(税別)で、アカデミック価格が27万円~(税別)となる。