Alteraは2月17日(現地時間)、Mentor Graphicsと協力して、64ビットクアッドコアARM Cortex-A53プロセッサを搭載した第3世代14nm SoC「Stratix 10」を含む、Alteraの全SoC FPGAポートフォリオをサポートする仮想プラットフォーム「Vista」を提供すると発表した。

MentorのSoC仮想プラットフォーム「Vista」は、Alteraの28/20/14nm SoC FPGAファミリの各製品に搭載されるARMプロセッササブシステムの、構築済みフル機能を搭載するシミュレーションモデルである。このため、シリコンを入手するより前の段階で、統合化された64ビットARMv8ベースのプロセッササブシステムの組み込みソフトウェアの開発とデバッグを開始することができる。また、AlteraのSoC FPGAをモデル化する仮想環境において、大規模な開発チームがアプリケーション開発やソフトウェアリグレッションテストを実行できるようにすることで、組み込みソフトウェア開発を簡素化し、高価なハードウェアを不要にする。

さらに、これらの仮想プラットフォームは、命令セットシミュレータのCPUモデルおよびペリフェラルデバイスモデルで構成され、スタンドアローンの実行可能バイナリとして提供される。これをダウンロード、インストールすると、ホストPC上の構築済みのLinuxイメージとともに動作するという。また、FPGAファブリック内のカスタムファンクションのモデルは、仮想プラットフォームとリンクさせて、システムレベルのシミュレーションを行うことができる。仮想プラットフォームは、ベアメタルならびにLinux OS環境の両方をサポートし、AlteraのSoCのマルチコア構成でのソフトウェア実行およびデバッグを可能にする。

そして、Mentorの「Vista」を基礎とするSoC仮想プラットフォームを利用することで、Vista仮想プロトタイピングソリューションへシームレスに移行できる。加えて、「Vista」の仮想プロトタイピングツール群は、ハード/ソフトウェアの相互動作、あるいは非侵入型プロファイリングおよび分析により多くの有用情報を提供し、SoC仮想プラットフォームを拡張するとしている。

なお、すべてのSoC仮想プラットフォームは、MentorのWebサイトからダウンロードできる。SoC仮想プラットフォームの提供開始時期は後日告知される予定。