三菱電機は2月17日、車内音声通話の「雑音除去技術」を開発したと発表した。同技術によって、雑音のなかでも目的の音声信号のみを抽出できる。車内でハンズフリー通話を行う際に邪魔になる、様々なノイズを除去するために開発された。

人間の音声以外をノイズとして除去する

このたび開発された技術は、音声とその他の雑音ではパターンが異なることを利用し、目的となる人の音声のみを抽出して雑音を除去する機械学習技術(ニューラルネットワーク)。声帯の振動や口腔の形状からくる人間の音声の特徴を、音声モデルとして構築したことで実現した。

車内には、走行音などの定常雑音、ウインカー音やワイパー音などの非定常雑音が混在している。これまで非定常雑音を除去するのは難しいとされていた。このたびの技術は非定常雑音にも対応し、車内雑音の約96%を除去できるとする。

同社では、2018年をめどに車載機器への搭載を目指す。また、雑音の多い工場やエレベーター内での音声通話への応用も検討している。