技術が目ざましい進化を遂げていることは、改めて書くまでもないだろう。だが、身につけた技術の3割は1年後に古くなっていると聞くと驚いてしまう。

こんな時代にあって、今から知っておくべき技術は何か、Incが「2015年に必要な技術スキル6つ(原題:The Top 6 Tech Skills You Need in 2015)」でピックアップしている。

2015年に必須のスキルとは

冒頭の「技術の3割が1年で賞味期限切れ」は、スキルの有効期間を調査したResearch in Labor Economicsによる「スキルが廃れていく速度は年30%」との調査結果から、Incが類推したもの。

呆然とするような結果だが、次々に出てくる新しい技術やツールを考えると、あながち否定できないようにもみえる。

では2015年の必須技術スキルは何か?

ビックデータ

年始の「CES 2015」でもこれ一色だったと言われるモノのインターネット(IoT)。

2015年も、デバイスとともに多数のサービスやソリューションが登場すると予想されている。これが意味することは、データの更なる増加だ。

業界に関係なく、データの収集と活用が重要になっており、データは製品開発やマーケティング、顧客との関係管理など、様々な面でメリットをもたらすと言われている。

クラウドコンピューティング

クラウドは今年のバズワードというより、数年前からのトレンド。だが、単なるトレンドから、"当たり前"のものとして根付くのが今年のようだ。

記事では、「2015年末までに、データとアプリケーションが一部クラウド、一部オンプレミスを利用するハイブリッド型実装」という形が主流になるだろうというOpen TextのCEO、Mark Barrenechea氏の予想を紹介している。

クラウドの柔軟性というパワーを活用するために、クラウドコンピューティングの基本的事項を学んでみては?

モバイル

こちらも、ここ数年のビックトレンドだ。

従業員の私的端末利用(BYOD)が進むと言われて久しいが、未だにしっかりしたポリシーがない企業もあるようだ。

だが、トレンドはどんどん進んでおり、単にモバイル端末から業務システムにアクセスするだけでなく、今年は収益を生む重要なプロセスもモバイルへ移行し始めるだろうと記事は予想している。

合わせて、モバイルと相性の良いクラウドとの融合がさらに進むとも予想している。これにより、モバイル端末からアクセスできるアプリが増えることになりそうだ。

データの視覚化

ビックデータと関連して、増えているデータをどう活用するのかという課題がある。

これを解決するのが、データの視覚化だ。視覚的に表現することで新しい発見や糸口が見つかることがある。

例えば、流行しつつある「インフォグラフィックス」は、専門家ではなくとも簡単に作成できるツールも出ているようなので、試してみてはいかがだろうか?

ユーザー体験/ユーザーインタフェース関連スキル

B2Cサービスであれば、エンドユーザーが自社のサービスを手軽に使ってもらうユーザー体験やユーザーインタフェース(UI)に関する知識は持っておいて損はない。

自分で構築しないまでも、どのような技術を利用してどのようなことができるのかを知っておけば、外注の際も話が早い。

記事では、「システムが複雑であればなおさら、ユーザー体験についての計画やアーキテクチャをしっかり立てておく必要がある」という専門家のアドバイスを紹介している。

コード

「世界的に最も需要の高いスキルはコーディング」とのこと。

コードが書ける、コードがわかるというスキルが重要になっているが、一方でオンラインの教材も増えており敷居が低くなっている。あとはあなたのやる気次第だ。