ローソンとツルハホールディングスは2月5日、提携1号店として「ローソンツルハドラッグ仙台五橋店」(宮城県仙台市)をオープンする。提携にあたり、このほど共同記者会見が行われた。
ローソンは2000年、ヘルスケア事業の一環として「ホスピタルローソン(病院内併設店舗)」をスタート。それ以降、2001年に「ナチュラルローソン」、2003年に「ファーマシーローソン(調剤薬局併設店舗)」、2013年に「ヘルスケアローソン」をオープンさせるなど、さまざまな取り組みをしてきた。
今回は、「ヘルスケアローソン」における提携となる。「ヘルスケアローソン」は、コンビニエンスストアの中で、登録販売者が販売できる第2類・第3類のOTC医薬品(かぜ薬、解熱鎮痛剤、消化薬、ビタミンB・Cなど)の販売を行うことが特徴だ。ローソンはドラッグストア業界大手のツルハホールディングスと提携することで、健康と生活の"サポート力"を強化していくという。
ツルハホールディングス代表取締役社長の堀川政司氏は、提携の背景として「消費者の高齢化や消費行動の変化、ニーズの多様化などにより、より身近で便利な店舗が求められている現状」をあげた。そして、「24時間医薬品を販売する営業スタイルをとり、そこに相談できる店員がいることが既存のローソン店舗との大きな違いです」と語った。
提携店は、2017年度末までに100店舗展開予定とのこと。また具体的な取り組みとしては、「ヘルスケア強化型コンビニエンスストア」の共同展開のほか、新たな商品・サービスの開発、登録販売者の育成、店舗物件情報の相互共有や商品相互供給の検討などを行っていくという。
このほどオープンする提携1号店には、商品数約5,600品目のうち、通常コンビニ商品約3,000品目、OTC医薬品(第2類、第3類)約800品目、化粧品・日用品約1,800品目が並ぶとのこと。ローソン代表取締役社長の玉塚元一氏は、その魅力を「ヘルスケア商品を扱いながらも、『マチカフェ』や、お弁当などローソンの中食(なかしょく)系商品もちゃんとそろうこと」とし、売り上げの相乗効果を目指していることを明かした。
なおローソンは4月、ヘルスケア事業の新業態として「介護(ケア)ローソン」の1号店を埼玉県川口市にオープンすることを予定している。店舗には、シニアニーズに配慮した商品が並ぶほか、介護相談窓口や介護・健康関連の情報を提供する場を設けるという。
玉塚氏はこれらの取り組みについて、「新業態を開発しているという意識はない。私たちの仕事を一言で言うとしたら、"社会の変化に対応していくこと"。町の特色は全部違うので、その変化に真剣に向き合っていきたい」と決意を語った。