iPhoneのホーム画面は、その人自身を映しだす"鏡"です。なにが好きなのか、なにを気にしているのか見てとれますし、その人の性格まで見えてくることもあります。本稿では、女子のiPhoneのホーム画面から、化粧などの外見や男女の恋愛に関する心理に詳しい心理学者であり、大学教員の平松隆円氏が、持ち主の性格や心理、行動をプロファイリングします。本稿を参考にすれば、ホーム画面さえみることができれば、その女子の口説き方までわかるかも!? 今回はAさん24歳のホーム画面です。

本稿の最後には、Aさんの反応も掲載しますので、みなさん自身のプロファイリングと比べて当たっているかどうか確認してみてくださいね。

AさんのiPhoneホーム画面全1枚

Aさん

Aさんのホーム画面全1枚

プロファイリングと解説

新年のご挨拶を申し上げます。今年も、この“iPhoneホーム画面プロファイリング恋愛術”をよろしくお願いします。

年始めということで、あらためてホーム画面を分析するときのポイントをおさらいしておきましょう。iPhoneはカスタマイズする部分があまりありません。そのなかで個性が発揮できるのが壁紙です。どんな画像を壁紙にしているかは、とても重要なのです。次にアプリ。ほとんど使わないものほど、フォルダに収納されやすく、よく使うものほど最下部のドックやフォルダーの外に置かれたりします。ダウンロードされるアプリケーションの種類だけではなく、配置されている場所も重要なポイントです。

さて、2015年最初の女性のホーム画面です。この回はじまって以来、初めてのホーム画面が1枚という女性です。かといってアプリが少ないのかといえば、10個のフォルダがあります。フォルダ内のアプリとフォルダ名をみてみると、おおむね一致していることから几帳面な性格の女性かもしれません。また、この女性のフォルダの配置場所がユニークだと思いませんか。最上部1段目は右端に2つ。2段目は左端2つと右端に1つ。3段目は中央に2つというような具合に。

もしかしたら、この女性は左手でiPhoneを操作することが多いため、指の可動域に合わせて、よく使うアプリが配置されているのかもしれません。そう考えると、合理的な行動をしやすい傾向があるのかもしれません。

独特なフォルダの配置

さて、アプリを細かくみていきましょう。「mail」というフォルダですが、未読が502件もあります。おそらくは、ほとんどが迷惑メールでしょう。Gmailに未読がありますが、LINEなどには未読がないことから、このあたりもマメな性格が表れている気がします。これは、「memo」というフォルダの記録系アプリからもわかるかと思います。そのほか、アメリカのメッセージアプリである「Kik」を使用しているのは珍しいのではないでしょうか。

「Gmail」にはバッジがついているものの、マメなのではと分析。「Kik」というアプリは珍しい

珍しいといえば、カメラ系のアプリです。16ほどのアプリがダウンロードされていますが、今まで登場した女性たちも使用していないようなアプリが並んでいます。エフェクトが充実しているカメラアプリがほとんどですが、「instagram」を充実させるアプリも存在しています。写真が好きだったり興味があるのでしょうね。

16種類のカメラアプリが並ぶ。Instagram向けのアプリも存在

いろいろと、こだわる性格なんだろうなというのは、「music」というフォルダの収納されているアプリをみても、そう思います。ただ、最終的にはドックに配置されている「camera360」を使うことが多いのでしょう。

そのほかのフォルダの一部

このようにみてみると、几帳面でこだわりを持った性格の女性なのだと思います。ただ、こだわるものの意外と最終的には原点に戻るタイプなのかなと。だとすると、この女性の場合は彼女の志向を尊重してあげて、押しつけないように提案やお誘いをしてみるといいかもしれませんね。

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Aさん「お風呂アイテムの色は全部統一してます」

以上の診断をAさんに報告すると、「確かに几帳面です。こだわりもあります。当たってます。ゴチャゴチャしているの嫌いなんです」と、分析結果が当たっていたことに驚いていた。

分析結果通りホーム画面には強い“こだわり”があるようで、「ホーム画面はしょっちゅういじります。使いやすさや色の配置などこだわっているので。枚数も1枚って決めてるんです。それ以上になると生理的に気持ち悪くなるんですよ。人からは細かいとか潔癖症って言われることもあります」と話してくれた。

ちなみに、フォルダやアプリの配置にもちゃんと意味があるそうで、「横1列でジャンルごとになっています。一番上は通知が来るニュースやメール。3列目はカメラとか。あと色もすごく考えています」とのこと。ただし、“左利きなのでは”という診断結果には、「ごめんなさい右利きです……」と申し訳無さそうに苦笑いしていた。

Aさんの持つこだわりは、部屋のインテリアや彼氏の服装にもおよび、「お風呂には、紫と青とピンクの物しか置きません。部屋はベージュと茶色です。男性に対しても、服装にこだわっていて、変な色のチェックのシャツとか着てると幻滅しちゃうんですよね」と“色”について強いこだわりを持っているという。

メッセージアプリ「Kik」については、「英語を勉強したかったので、外国人の友だちができれば早く覚えられると思ったのですが、未だに使っていません」と恥ずかしそうに話していた。

デートについての、“尊重して、押しつけないように”という結果も当たっているらしく「あー、押し付けられるのは嫌いですね。一度は私にどこで何したい? って聞いて欲しいです。もちろん彼のしたいことや行きたい場所も、尊重しますよ」と恋愛観を語ってくれた。

平松隆円…化粧心理学者/大学教員
1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、チュラロンコーン大学講師などを歴任。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理にも詳しい。現在は、生活の拠点をバンコクに移し、日本と往復しながら、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。主著は『化粧にみる日本文化』『黒髪と美女の日本史』『邪推するよそおい』など。