2015年の年頭にあたり、サイボウズ株式会社 代表取締役社長 青野 慶久氏は、以下の年頭所感を発表した。

新年のご挨拶を申し上げます。昨年は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございます。

2014年の振り返り

2011年11月に提供開始したクラウドサービス「cybozu.com」の有料契約社数は9,000社を超えました。特に業務アプリ構築クラウド「kintone」は大きく利用企業数を伸ばし、前年比で売上が倍増しました。また、技術者向けコミュニティサイト「cybozu.com developer network」には、1,200名を超える開発者にご登録いただき、日々Tipsやサンプルプログラムの共有を活発に行っています。有志の方が企画運営してくださっている勉強会「kintone Cafe」は、北海道から沖縄まで20回以上開催され、パートナー様が提供する公式アライアンスソリューションは60種類を超えました。短納期でシステムを開発できるkintoneは、SI業界に新しいビジネスモデルを生み出しており、「定額でのシステム開発」や「来店型のアプリ作成サービス」が増えてきました。

「cybozu.com」はセキュリティ面でのさらなる強化を進めており、社内のセキュリティ・エンジニアの育成や第三者機関による定期的な検証に加え、「脆弱性報奨金制度」を常設しました。その結果、昨年は約100名の高度な技術をもったエンジニアに発見いただいた81件の脆弱性を改修できました。制度は見直しを行い、今年も継続して実施してまいります。

エンタープライズグループウェア「サイボウズ ガルーン」は4年ぶりのメジャーバージョンアップをしました。モバイル機能やシステム管理機能を強化し、1万人を超える大規模での導入も順調に増加しております。無料グループウェア「サイボウズLive」は登録者数100万人を突破し、27万グループの「情報共有のプラットフォーム」としてご利用いただくまでに成長しました。

昨年末には、ワーキングマザーを題材としたショートムービー「大丈夫」を公開しました。想定以上の大きな反響を呼んでおり、すでに50万回以上再生されています。サイボウズ自身も人事制度の改革にチャレンジしながら、新しい働き方を社会に提案してまいります。

2015年について

本年は、さらなるグローバル展開を見据え、社内体制やプロセスの改善に努めます。人員の採用にも力を入れ、今後の人員増加に備えて東京・大阪・松山の3拠点を移転いたします。普段はクラウド上のグループウェアをバーチャルオフィスとして活用しておりますが、さらなるチームワーク向上のためにリアルオフィスにも力を入れていきます。東京本社は「東京日本橋タワー」に移転することになりました。今までの東京オフィスの2倍以上の広さを用意し、社員はもちろんのこと、お客様やパートナー様との新しいチームワークを生み出す空間を創造いたします。日本の道路の起点となる日本橋から、社会を変革するクラウドサービスを生み出し、新しい働き方の提案とともに、情報を発信してまいります。