伝説のスナイパーの真実とその半生を描いた最新作『アメリカン・スナイパー』(2015年2月21日公開)のニューヨーク・プレミアが、現地時間15日に行われ、クリント・イーストウッド監督、主演ブラッドリー・クーパー、シエナ・ミラーらがレッドカーペットに登場した。

ニューヨーク・プレミアに登場したシエナ・ミラー、クリント・イーストウッド監督、ブラッドリー・クーパー(左から)

本作は、13週に渡りニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得した、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの元隊員クリス・カイルの自伝を映画化した作品。84歳にして精力的に作品を世に送り続けるイーストウッド監督がメガホンをとり、本作で、アカデミー前哨戦といわれる米ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞にて監督賞に輝いた。

ニューヨーク・プレミアでアカデミー賞への意気込みを聞かれたイーストウッド監督は「あまり考えないようにしています。ただ映画つくりをしていることが楽しいし、私くらいの年になると仕事を続けられることだけで光栄です」と謙虚な姿勢で答え、「クリス・カイルという人間のキャラクターに惹かれた。とても興味深い人物で、彼のご家族にも会い、彼があきらめなければいけなかったことや、戦地で達成したようなことなどを伺った」と2013年に不慮の事故でこの世を去った主人公クリス・カイルについて語った。

また、本作では自らプロデューサーとしても映画化権を獲得し、過酷なトレーニングと食事制限を敢行して主人公の心理をリアルに演じたブラッドリー・クーパーは、イーストウッド監督との初タッグについて「素晴らしい! 一生に一度の夢がかなった気分だよ!」と大興奮。「監督と今回コラボレーションしてクリス・カイルのストーリーを伝えることができたことも、光栄でした」と喜びを表した。

そして、演じたクリス・カイルを「すごいカリスマ性をもっている力強い人で、彼の達成したこともそうだし、彼が自分を犠牲にして自国にささげたものも多大だと思う」とたたえ、「私たちがきっちり仕事できていれば、この映画は世に出て、いろんな人に影響を与えると思う。元兵士たちに一人でないという気持ちを与えることもできるし、戦争に行っていない一般の方々に、どういう気持ちだったか伝わると思う」と本作の果たすべき役割を語った。

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