テスト環境の紹介

さて、ここからは本当にCatalyst Omegaに性能改善が見られるかどうかのテストを行った結果をお伝えしたい。今回は2種類のプラットフォームで合計4種類のGPUについて評価を行っている。まずテスト環境は表1の通りとした。

■表1 今回のテスト環境
CPU Core i7-4790K A10 7850K
M/B ASUSTek Z97-Deluxe ASUSTeK A88XM-A
BIOS BIOS 2012 BIOS 1801
Chipset S/W Intel Chipset Software V10.0.20 Catalyst 14.9 or Catalyst Omega
Memory XMP-1866 CL10 16GB
(Corsair VENGEANCE CMZ16GX3M2A1866C10 8GB×2)
グラフィックスカード Radeon R9 290X Reference
Radeon HD 7970
Radeon R7 Graphics(A10-7850K内蔵)
Radeon R7 250X
GPUドライバ Catalyst 14.9 or Catalyst Omega
Storage Intel SSD520 128GB(System) + HGST HDP725050GLA360 500GB(Data)
OS Windows 7 Ultimate 64bit 日本語版+SP1

Catalyst Omegaのインストールそのものは、従来のCatalystと全く変わらない。インストール後はCatalyst Control Centerのソフトウェア情報でそれと分かる(Photo29)。

Photo29:Catalysのtバージョンに注目

ローエンド環境としては、A10-7850K単体と、A10-7850K+Radeon R7 250Xの組み合わせを用意した。ちなみにCatalyst OmegaにおいてもDual Graphicsの対象にR7 250Xは含まれないため、Dual Graphics環境のテストは無しである。

一方ハイエンド環境としては、Radeon HD 7970とRadeon R9 290Xを用意した。Radeon HD 7970は、スペック的にはRadeon R9 280Xよりちょっと高速ながら、R9 290にはおよばないという程度で、手ごろな指標になるだろうと判断したことと、R9 280シリーズは基本的に同じTahitiコアなので理論上はRadeon R9 280シリーズで性能改善があるなら、Radeon HD 7970でも性能改善が見込めるはずでこれの確認も兼ねている。

また今回のテストはDirectXに限っており、Mantleでのテストは行っていない。これはKozak氏が明確に「OmegaでMantle環境のパフォーマンスアップは無い」と断言しているためだ。というのは、Mantleの場合ドライバのオーバーヘッドがそもそも少ないので、最適化は専らアプリケーションの側の作業になるから、という事だそうで、そんなわけでテストでも省くことにした。

ちなみにグラフ中の表記は以下の通りだ。

  • A10-7850K 14.9 : A10-7850K+Catalyst 14.9
  • A10-7850K Omega : A10-7850K+Catalyst Omega
  • R7 250X 14.9 : A10-7850K+Radeon R7 250X+Catalyst 14.9
  • R7 250X Omega : A10-7850K+Radeon R7 250X+Catalyst Omega
  • HD 7970 14.9 : Radeon HD 7970+Catalyst 14.9
  • HD 7970 Omega : Radeon HD 7970+Catalyst Omega
  • R9 290X 14.9 : Radeon R9 290X+Catalyst 14.9
  • R9 290X Omega : Radeon R9 290X+Catalyst Omega