独Vector Informatikは、測定/キャリブレーションツール「CANape」の最新バージョン13.0を発表した。

新バージョンでは、測定データの解析結果とキャリブレーションプロジェクトの進捗を文書化するための多彩なレポート機能を備えている。印刷ビューでは、各種の表示およびキャリブレーションウィンドウを1つのページ上にスピーディに配置が可能。また、ウィンドウはドラッグ&ドロップ操作により、画像ファイルやPDF文書として簡単にエクスポートしたり、他のツールに貼り付けることもできる。

さらに、統計評価機能により、複雑な測定結果の解析がシンプルになる。統計パラメータは、表示ウィンドウ内からそのまま、定義済みの関数を使用して手軽に計算、表示できる。そして、CASLスクリプト言語を使用すれば、既存の機能をいつでも個別に拡張できる。

一方で、機能開発においては、複数のバイパス計算を並行して実施しなければならない場合が少なくない。これには、リアルタイムコンピュータを内蔵したバスインタフェース「VN8900」で対応できる。また、「VN8900」はスタンドアローンのバイパスシステムとして「CANape」で設定することも可能となっている。

この他、ハードウェア「VN5610」を介した物理アクセスから、SOME/IPのデコーディングをはじめとするトレースウィンドウでのバス解析、そして記述ファイル(FIBEX)の視覚化まで、「CANape 13.0」は、車載Ethernetプロジェクトを円滑に遂行するための包括的なソリューションを提供するとしている。