不動産業界と聞くと、男性ばかりの職場をイメージしがちだが、最近は女性の営業職も増え、業界全体が華やいでいるとか。そこで聞いてみたいのが、そんな「不動産女子」たちの本音。彼女たちはどう仕事に打ち込み、どんなやりがいを感じているのか。

株式会社インヴァランスで働く、左から人事担当の八木沙乙里さん。ライフコンサルティング担当の丸山玲香さん。広報・マーケティング担当の小山冴依さん

投資用不動産の開発・販売・管理を行う株式会社インヴァランス(東京・渋谷区代々木)を訪ね、ライフコンサルティング担当の丸山玲香さん、広報・マーケティング担当の小山冴依さん、人事担当の八木沙乙里さんに話を聞いた。

「一世一代の買い物に寄り添う」というやりがい

丸山玲香さん「大切なことは、自分が持っている信念を貫き通すことです」

――丸山さんは入社6年目。ずっと営業畑で、現在は女性営業チームの班長だそうですね。

丸山さん「新卒で当社に入社してから、ワンルームなどの投資用物件の販売営業をしてきました。お客様へのアプローチから契約までの道のりはとても長いのですが、大変な分、見返りも多い。自分の可能性に思い切りチャレンジできる仕事だと思いますね」

――スランプを経験したこともあるんじゃないですか?

丸山さん「もちろんあります。入社2年目に契約ゼロという状態が数カ月も続いたことがありました。当社では毎月全社員参加の飲み会があるのですが、喝を入れる意味もあったんでしょう。『売れていない者は出るな』と目標数字の達成者以外は参加禁止に。悔しくて涙が止まりませんでした。 でも、自分がどれだけ甘い考えで仕事をしていたかを反省できる機会にもなったので、今思えば良かったですね。生き方が変わったと思います。そうすると不思議と結果も出るようになりました」

――やりがいは?

丸山さん「お客様にとって不動産の購入は人生に一度の大きな買い物。だからこそ、その決断の場では、私たち営業の人間力が試されます。お客様の中には、契約時に髪型や服装を整えて来られる方や、手に汗をかいている方もいて、『人生に関わる大きな買い物を、私に任せていただいているんだ』 と改めてこの仕事の重みを感じることも多いです」

――結果が常に求められる営業の仕事。読者の中にもモチベーションを維持できず悩んでいる女性もいると思います。秘訣はありますか。

丸山さん「自分が持っている信念を貫き通すことです。私の場合は負けず嫌いで、後ろ向きに仕事を続けるのは絶対嫌。『だったら前に進むしかない!』と思ってきました。また、仕事のやり方とか悩みを共有できる仲間がいて、切磋琢磨していく環境にいられることもモチベーションアップにつながっていると思います」

セミナーの運営や会報誌づくりで「お客様との懸け橋に」

――小山さんは入社2年目。広報・マーケティングを担当されているそうですね。

小山冴依さん「インヴァランスという会社をもっと有名にすることが今後の目標です!」

小山さん「広報や広告、セミナーの企画・運営やまたオーナー様向けの会報誌、パンフレットの作成などを担当しています。慣れないことも多いのですが、毎日違うことをする面白さがありますね。 例えばセミナーの業務であれば、テーマを決め、お客様を集め、当日の司会・進行まで自分が担当。最近はFacebookのページも立ち上げました。“見本”がない業務が多くて大変な面もありますが、セミナーにお客様がたくさんいらっしゃったときなどはうれしいです」

――なぜ不動産会社を選んだのでしょうか?

小山さん「大学時代に広報の勉強を行いましたので、そういった業界への憧れはありました。ただ、商品の良さを伝えるには、まずお客様の声を直接聞くような職場に行くことも重要ではないかと。中でも不動産会社の選考を受けたのは、営業力に長けている人が多そうということと、個人の人生の中で一番高い買い物である不動産を扱う仕事に興味があったこと、そして営業力が重要という不動産業界の中で広報として私自身がどれだけ力になれるのか挑戦したかったからです。 結果、現在は新しい部署を作ってもらい、業務内容は、ひとことで言えば営業部のみなさんが物件を売るためのツールをつくる仕事。営業を経験した、営業の気持ちがわかるマーケティング担当として、営業社員として活躍する同期をそばで見ていた経験がとても役立っています」

――現在の目標は?

小山さん「インヴァランスという会社をもっと有名にすることです。『新宿にあるよね』『あそこのマンションいいよね』と。マンションのブランドとうちの会社がすぐにつながるような会社にしたいですね!」