消費税が5%から8%に上がって、ジワジワと家計への負担を感じている人も多いのではないでしょうか? そこで何か家計を圧縮できるものはないかと思ったとき、まず候補に挙がるのは、生命保険料ではないでしょうか?

生命保険料、あなたは毎月いくら支払っている?

生命保険料というと、そもそもどんな保険にいつ、いくら入ればよいかわからないという人は多いです。また、保険会社の営業員に言われるままに入っているので、どんな保障内容なのか全くわからないという声もよく聞きます。わからないままに加入しているなら、いっそ、解約してしまえ、と思ってしまうのもよくわかります。

実際、生命保険文化センターの2012年の調査によると1世帯が支払っている生命保険(個人年金保険料含む)の年間保険料は41万8000円。月々に直すと、3万5000円程度の出費になり、決して小さな金額ではありません。

ただし、保険料がもったいないと闇雲に解約してしまうのは、いかがなものかと思います。特に死亡保険は、支える家族がいる場合、自分に万一のことがあった時のために、最低限の備えとして必要なものです。赤ちゃんが生まれた人、また、老いた親などの生活費をサポートしている人などは、死亡保障ゼロはリスクが高すぎるでしょう。

私も、息子が生まれた際に、当時は働く女性が亡くなっても遺族年金が支給されない時代だったため、2000万円の定期保険に保険期間20年で慌てて加入しました。

当時は、大手生保しかなく、保険料は年払いでも7万1620円。月々にすると、5968円、約6000円です。この保険料、今も支払っているのですが、20年間支払い続けたときの総保険料は143万2400円。定期保険は、掛け捨て保険。満期がきても1銭も戻りません。

掛け捨てだから割安で保障を準備できた、という考え方はわかるものの、ちょっともったいないと思うのは、息子が大きくなってきたせいでしょう。

しかし、もし私がネット生保を利用して、当時と同じ条件で保険に加入すると、何と月々の保険料は2632円(ライフネット生命の場合)で済みます。年間にして3万1584円。何と、年間で4万36円も違います。もっと言うと、私の保険料はネット生保に加入した場合の約2.25倍です。何か、衝撃の時実です。

あの当時、ネット生保があれば、こんなに多額の保険料を支払わなくてもよかったのにと、本当に残念に思います。

ネット生保がおトクなわけは?

しかし、大手生保とネット生保。なぜここまで保険料が違うのでしょう。実は、保険料は保険金や給付金の支払いに充てられる「純保険料」という部分と会社の経費になる「付加保険料」の2種類に分かれます。この内訳は長らく、公表されずわかりませんでした。

しかし、ネット生保であるライフネット生命が、付加保険料率を公表。30歳男性が3000万円の定期保険に加入した場合、保険料が3190円。そのうち、付加保険料が755円、つまり24%となっているそうです。大手の場合、この部分が50%とも60%とも言われており、結局、人件費や営業所の維持費などがかかる分、保険料が上乗せされており、高くなっているという現状がわかります。

自分である程度、保障の内容を決めている人なら、迷わずネット生保を利用したほうが、同じ保障を割安に準備できることがわかります。

次に、ネット生保のなかで、どの保険会社を選べばいいのだろう? という疑問がわいてきます。表1はネットで加入できる定期保険の例です。30歳男性が1000万円の定期保険に10年加入した場合の月払い保険料ですが、大体、1000円から1300円くらいの同じような金額となっています。しかし、はっきり言って1000円ちょっというのは、かなり安いのではないでしょうか。1000万円を自分で貯蓄しようとしたら、毎月5万円を積み立てても、約17年かかってしまいます(利率を考慮せず)。それを掛け捨てで準備できるとあれば、とりあえず、養う家族がいる間は加入しておいても損はないでしょう。

表1

6社の定期保険例を出していますが、この中で、たばこを吸っていないなど、非喫煙優良体型の条件にあえば、メットライフアリコとチューリッヒ生命の定期保険が、若干割安ということになります。

もう少し細かく見ると、各社、少しずつ条件が違っています。表2は3大ネット生保に絞って、内容を見たものです。たとえば、私のように、保険期間20年を希望だと、ライフネット生命の「かぞくへの保険」しか条件を満たすものがありません。逆に、今の年齢が68歳の人がどうしても死亡保険に加入したいというのであれば、楽天生命かアクサダイレクトを選択する必要があります。

保険料でみると、わずかにライフネット生命が安いですが、この点はほぼ差がないと言っていいでしょう。

表2

保険の見直しをするなら、死亡保険とともに、医療保険も見直したいという人もいるでしょう。もちろん、各ネット生保で医療保障も取り扱っています。ネットで保険料の見積もりを出すときに、死亡と医療を一緒に見積もれるシミュレーターなども用意されています。保険料と保障のバランスを見ながら、納得のいく保険選びをするといいでしょう。

<著者プロフィール>

酒井 富士子

経済ジャーナリスト。(株)回遊舎代表取締役。上智大学卒。日経ホーム出版社入社。 『日経ウーマン』『日経マネー』副編集長歴任後、リクルート入社。『あるじゃん』『赤すぐ』(赤ちゃんのためにすぐ使う本)副編集長を経て、2003年から経済ジャーナリストとして金融を中心に活動。近著に『0円からはじめるつもり貯金』『20代からはじめるお金をふやす100の常識』『職業訓練校 3倍まる得スキルアップ術』『ハローワーク 3倍まる得活用術』『J-REIT金メダル投資術』(秀和システム)など。