――メインの3人以外で、監督の印象に残っている方はいますか?

矢口監督「優香さんですね。彼女が主演していたミュージカル映画を観てから好きだったんですよ。とっても可愛いなと思って(笑)。お芝居もできて、すごくチャーミングなんだけど、彼女の快活で開けっ広げな魅力をそれ以降の映画でなかなか見ることができなかった。それで今回、ヨキの嫁というピッタリの役があったのでお願いしたら、引き受けてくれたんですけど、台本を読んだときはちょっと悩んでいたみたいですね。これはどういう感じの役なんでしょうと聞かれたので、魔女の宅急便のパン屋のおソノさんとビッグダディの嫁を足したような感じって説明したらすぐ納得してくれて(笑)。本当に魅力的に演じてくれたので、実はちゃんと上手いんだってことを証明できてうれしいです」

――そんな『WOOD JOB!』がBlu-ray/DVDとなって発売されるわけですが……

矢口監督「えっ! そうなんですか!?」

――発売されるんですよ(笑)。監督は、映画を撮るとき、スクリーンで観ることを前提に作るわけじゃないですか

矢口監督「もちろん、そのためだけに撮ります」

――それがBlu-ray/DVDとなって、家庭のテレビで観てもらうことになった場合、あらためて監督としてはどういうところを観てもらいたいと思いますか?

矢口監督「あくまでも大きなスクリーンで、音響も整った環境で観てほしいという気持ちが一番なので、Blu-ray/DVDは映画館で観ていただいた方に向けて作っています。なので、メイキングなども見せられるものはすべて見せて、秘密の裏側を大放出するようなものになっています。そういう意味では、今回のBlu-ray/DVDにおける一番の見どころは、お祭り部分のメイキング映像ですね。まさかこんな撮り方をしているなんて、みたいなところまで見せています。出し惜しみは一切していません。この作品に限らず、今まで全ての作品をリリースする時に一貫している方針です。だから、もし映画館で観ていない人で、メイキング映像付きのものを買ってしまった場合は、必ず本編から観てください。間違っても特典映像からは観てはいけません(笑)」

――まずは本編を味わってほしいということですね

矢口監督「まずは美味しい料理を食べて、厨房の中を覗くのは食べた後のお楽しみにしてください。本編映像に関しては、細心の注意を払ってソフト化しているので、もしかしたらご近所の映画館で観るより綺麗と思うこともあるかもしれません。ご家庭のテレビで観ても、ホームシアターで観ても、きっちり面白く、美しく楽しんでいただけるようになっています。その中でも特に大奇祭シーンに注目して観ていただきたいと思っています」

――ありがとうございました


『WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~』のBlu-ray/DVDは2014年11月19日の発売。Blu-ray2枚組で、豊富な特典映像が魅力の"Blu-ray 豪華大木エディション"は7,500円(税別)、Blu-ray スタンダード・エディションは4,700円(税別)、DVD スタンダード・エディションは3,800円(税別)となっている。