産業技術総合研究所(産総研)は11月11日、貴金属と酸化物が接合したナノ粒子の生成技術を開発したと発表した。

同成果は、同所 ナノシステム研究部門 フィジカルナノプロセスグループの古賀健司主任研究員、先進製造プロセス研究部門 加工基礎研究グループの平澤誠一主任研究員らによるもの。詳細は、英国物理学出版局(IOP Publishing)の学術誌「Materials Research Express」のオンライン版に掲載された。

貴金属と卑金属で構成される合金のナノ粒子を酸化させると、卑金属成分のみが酸化されることによって、貴金属と酸化物の分離が起こる。この際、一方向に酸化物の成長を促すことによって、酸化物ナノ粒子の一部に貴金属が接合した粒子が生成されることを、貴金属と酸化ニッケル(NiO)をモデルとして今回実証した。同技術によって、ナノスケールの貴金属と酸化物の接合が、複雑な化学プロセスを使用することなく可能になるという。

今後、研究グループでは、より多くの種類の酸化物と貴金属が接合したナノ粒子の生成を行い、酸化現象のより深い理解を目指す。また、半導体酸化物と貴金属が接合したナノ粒子については、ガスセンサや触媒特性などの評価も行う予定であるとコメントしている。

金(Au)と酸化ニッケル(NiO)が接合したマッチ棒状のナノ粒子のTEM写真。Auの{111}結晶格子面とNiOの{200}結晶格子面が並行になるように接合している