IDC Japanは10月27日、2013年国内x86サーバ市場競合分析結果を発表した。今回、x86サーバの市場をベンダー別、フォームファクター別、ソケット別といった製品カテゴリーで分析しているほか、市場における構成比が高い、主要なフォームファクター別、ソケット別で見たベンダーごとのシェアの推移を分析している。

1ソケットのタワー型サーバ(1S,Tower)の2013年の出荷台数シェアは富士通が1位、NECが2位だが、2ソケットのラックマウント型サーバ(2S,Rack optimized)では、ヒューレット・パッカードが1位、NECが2位だった。2ソケットのブレードサーバ(2S,Blade)では、NECが1位、ヒューレット・パッカードが2位となった。近年、成長が著しい高密度型サーバ(2S,Density optimized)のカテゴリーでは、ユーザー企業が海外のODMメーカーに直接発注するODODM Directが1位、デルが2位を占めるなど、製品カテゴリーによってベンダーランキングが異なっていることが明らかになった。

同社は「サーバベンダーは、得意な製品カテゴリーのシェアを維持しつつ、シェアの低い製品カテゴリーへの強化を図ることで、市場におけるシェアゲインを狙える」と見ている。

サーバー リサーチマネージャーの林一彦氏は「2013年のx86サーバ市場は、上位2社の出荷台数が並び、競争環境が激化している一方、ODM Directなどの出荷が急速に伸びている。これまで成長セグメントだったx86サーバも今後は市場が停滞すると見込まれる状況下では、ベンダーは自社の得意分野を見極めて、注力するカテゴリーについて戦略を練ることが重要」と述べている。

国内x86サーバ市場 主要ベンダー6社の製品カテゴリー別出荷台数シェア(2013年) 資料:IDC Japan