NTTデータは、デジタルサイネージを通じて複数の視聴者がおのおののスマートフォンへ多様な情報をダウンロードし、外出先等の自由な場所で活用できる仕組み「O2OCIAL(オーツーオーシャル)サイネージ」を開発したと発表した。

今回のソリューションは、NTTデータがオムニチャネルサービスにて培ってきたモバイルサービス開発のノウハウと、NTT EV研が提供するマルチプレイヤーインタラクティブサイネージ技術「みんブラ」のデバイス連携技術を活用したもので、サイネージ視聴者はWi-Fiエリアの中から、スマートフォンのブラウザを使ってサイネージにアクセスして連携し、各自が好きなコンテンツを閲覧およびダウンロードして活用することが可能となる。

「みんブラ」活用イメージ

また、オフィシャルデータに加え、リアルタイムのデータからユーザーの感想、関心の高いキーワードや話題のスポット等を抽出して紹介するなど、視聴者の興味を引きやすい情報を提供できるようになるという。

これにより企業は、サイネージ上でのオフィシャルな情報の発信だけではなく、ソーシャルデータから消費者個人の感想や人気の話題等をリアルタイムで抽出してコンテンツ上に表示することができ、多言語対応やWi-Fi接続、災害時対応等のサービスも提供することで、サイネージ視聴者の利便性を向上させることができる。

具体的には、ソーシャルメディアの生の声から、あらかじめ設定したキーワード条件等に応じた必要なデータだけをフィルタリング制御/分析し、サイネージへ表示。NTTデータが培ってきたソーシャルデータの活用ノウハウを生かしてデータの調達・分析等を行うことで、地図上に関連するつぶやきを表示するなどもできる。

O2OCIALサイネージは、6カ国語で多言語表示できることから在留外国人のほか、年々増加している訪日外国人観光客に対する集客・誘導メディアとしてや、災害時には表示を切り替え、避難経路や緊急情報等の安全確保に役立つ情報を表示するなど、公共性の高いサイネージとして活用できる。

今後同社は、オムニチャネルソリューションにデジタルサイネージを使ったソリューションを加え、店頭とデジタルをまたいで企業と視聴者の接点を強めるとともに、交通・流通・観光等さまざまな分野での活用を提案していくという。