USB 3.0接続でのパフォーマンス計測(RAID 0)

LHR-2BRHEU3は、USB 3.0とeSATAの両方のインタフェースに対応していることが特徴だ。そこでまず、 RAID 0とUSB 3.0接続のパフォーマンスを計測してみた。

RAID 0は、別名ストライピングとも呼ばれる。2台のHDDにデータを分散して同時に書き込むため、HDDを1台で使う場合よりも、転送速度が向上することが利点だ。その代わり、2台のHDDのどちらか1台が故障すると、すべてのデータが読み出せなくなる。

「CrystalDiskMark 3.0.3b」の結果は下に示した通りで、WD Red 6TB×2台によるRAID 0のシーケンシャルリード速度は275.9MB/s、シーケンシャルライト速度は173.9MB/sとなった。シーケンシャルリード速度は、HDD1台の場合に比べて約1.5倍に向上しているが、シーケンシャルライト速度は向上していない。

RAID 0では本来、シーケンシャルライト速度も向上するはずなのだが、USB 3.0のオーバーヘッドなどが影響しているのであろう。データとしてすべて「0」を書き込む0Fillでも計測してみたところ、シーケンシャルリード速度は282.6MB/s、シーケンシャルライト速度は176.2MB/sであり、ランダムデータの結果とほとんど変わらなかった。

USB 3.0接続・RAID 0モードのCrystalDiskMark 3.0.3b

ランダムデータ

0Fillデータ

「HD Tune Pro 5.50」の結果は、リードの最大速度が174.2MB/s、最小速度が145.3MB/s、平均速度は167.7MB/sとなった。HDD×1台での結果と比べて、最大速度は向上していないが、ディスク全域にわたって速度がほぼ一定で、最後のところだけ少し速度が低下していることに注目したい。HDD×1台の場合、ディスク内周に行くと速度が低下していくのだが、ディスク外周から内周へ向かっても速度低下が少ないのは、今回のRAID 0環境における大きなメリットだ。

RAID 0では、2台のHDDに分散して書き込むため、理論的には約2倍の転送速度が得られる(実際は1.5倍~1.8倍くらい)。今回はUSB 3.0の帯域幅がボトルネックになって、そこまでの速度が出ていないのだろう。平均速度は、HDD×1台時の135.7MB/sから24%程度向上している。ライトの最大速度は145.4MB/s、最小速度は114.7MB/s、平均速度は133.4MB/sとなった。

USB 3.0接続・RAID 0モードのリード速度

USB 3.0接続・RAID 0モードのライト速度

ファイルベンチマークの結果は、シーケンシャルリードが228,085KB/s、シーケンシャルライトが143,116KB/sであり、HDD×1台と比べてリードは高速化されているが、ライトは逆に遅くなっている。

USB 3.0接続・RAID 0モードのファイルベンチマーク結果

「ATTO Disk Benchmark 2.47」の結果は、転送サイズ8MBのリードが237.029MB/s、ライトが130.731MB/sであった。

USB 3.0接続・RAID 0モードのATTO Disk Benchmark 2.47