NXP Semiconductorsは9月30日、セキュアコネクテッドカー向けにC2Xチップセットの供給を開始すると発表した。

今回、NXPはDelphi Automotive Systemsに対し、車車間(C2C)や車とインフラ間(C2I)通信用のRoadLINKチップセットを供給する。同無線技術は、緊急の交通情報をドライバーに伝達することで、道路交通の安全性を大幅に向上させる。RoadLINKチップセットを用いるDelphiのプラットフォームはグローバルな有力自動車メーカーとの提携により、2年以内に自動車への搭載が開始される予定という。

Delphiのプラットフォームは、NXPの技術とCohda Wirelessのアプリケーションソフトを組み合わせており、車から車へ、あるいは交通信号や交通表示板などの周辺インフラから車へと、ドライバーの視界外にある潜在的で危険な交通状況に関する警告を伝達し、レーダなどの先進運転支援システム(ADAS)の最適な補完となる。さらに、交差点の死角による衝突事故、危険な道路状況、道路工事、緊急車両の存在、停止車両や低速走行車両、交通渋滞、事故の警告、交通信号や交通表示板に関する情報などの伝達が可能になる。また、同ソリューションでは通信速度や信頼性が低下する可能性のあるセルラーや他のネットワークを利用せずに、自動車業界のニーズを満たすために制定されたIEEE 802.11p無線通信技術を採用している。車とインフラ間や車車間を直接接続し、迅速な伝送と信頼性の高い道路安全通信を実現する。このC2X通信はNXPのC2Xハードウェアセキュリティモジュールにより、違法な攻撃やデータの盗難から保護されているとしている。