大井川鐵道は、旧型客車でかつての夜行列車の雰囲気を楽しむ、鉄道ファン向け日帰りツアーを発売する。機関車けん引列車特有の乗り心地やジョイント音など、懐かしい雰囲気に浸れる企画だ。

旧型客車で昔懐かしい夜行列車の雰囲気を再現する(写真はイメージ)

夜行列車はホイッスルタイプの汽笛を持つE101形電気機関車でオハニ36を含む旧型客車3両をけん引する編成(予定)。新金谷駅を15時55分に発車し、17時35分に千頭駅に到着。千頭駅では約1時間停車するため、オハニ36の荷物室見学や薄暮時の列車の撮影を楽しむことができる。なお、客車の電源バッテリー保護のため、停車中の車内照明は5分間で消灯する。18時40分には千頭駅を発車し、新金谷駅に20時10分に到着する。

国鉄時代の夜行列車を思わせるさまざまなしかけも用意。ハイケンスのセレナーデによる客車チャイムを再現するほか、往路の駿河徳山駅では昔ながらの発車ベルが鳴り響く演出も。一部の客車内の広告スペースには、往年の鉄道ファンがあこがれた国鉄全線完乗の旅「いい旅チャレンジ20000km」のポスター2種類を掲出。乗車券も当時を再現し、往路は手書きの出札補充券、復路は硬券とする。

かつての長距離鈍行列車の名物「ドカ停(長時間停車)」の雰囲気を味わうため、途中駅で約25分間の長時間停車を行うこだわりも。さらに、懐かしい車内栓抜きを使用してもらうために車内販売に瓶入り飲料を販売するという徹底ぶりだ。旅行代金は夕食弁当付きで大人8,500円、子供6,500円。特典として参加者全員に、関水金属製Nゲージ「オハ35」茶色またはブルーのどちらか1両がプレゼントされる。参加申込みは10月1日9時から電話にて受け付ける。