代表取締役社長の早川典之氏

オープンテキスト(OpenText)は9月17日、EIM(エンタープライズ情報管理)に関する説明会を開催した。

同社はカナダに本社を置き、ECM(エンタープライズコンテンツ管理)を中心に、EIM分野でビジネスを展開している。日本法人は、前身であるイキソスソフトウェアが1997年に設立、SAPを中心とするアーカイブソリューションを提供してきた。2005年よりオープンテキストの日本法人としてEIM分野でのビジネスを展開。主力製品である「OpenText ECM」は、日本法人設立以前から国内での販売実績がある。

2012年7月にクラウド型メッセージングサービスを提供するEasyLink(日本法人:エクスパダイト)、2014年1月にB2Bインテグレーションサービス/EDIを展開するGXS(日本法人:GXS)がOpenTextグループに参画。現在は早川典之氏が3社の代表取締役社長を務めている。

これからのデータ活用

説明会の中で早川氏は近未来の話として、コンシューマでもビジネスの世界でも情報のデジタル化が重要であり、すべてのインプット/アウトプットがデジタルデータを元に進むと紹介した。そうした際に有効に働くのが、EIMであり、同社のソリューションだという。

「企業内の情報は爆発的に増え続ける一方、デジタル化がうまくいっている企業はわずか。これからはEIMのようなソリューションで、構造化データも非構造化データもビッグデータとして整理する必要がある」(早川氏)

同社が提唱するEIMは、ECM、BPM(ビジネスプロセス管理)、CEM(カスタマエクスペリエンス管理)、IX(インフォメーションエクスチェンジ)、Discovery(ディスカバリ)の5つのソリューションからなる。

中でも中核なすECMは、データの分類やアーカイブに加え、設定したルールに基づいた記録管理やレコードマネジメント、セキュアなファイル共有が可能だ。これまでは個別に必要なデータを呼び出していたものが、ビジネスプロセスに応じて、データの呼び出し、編集、保管が可能となる。

オープンテキストのEIMが実現するデータの流れ

早川氏はECMの活用シーンとして、業務と統合したコミュニケーション、社外プロセスと連動するコラボレーション、データのナレッジ管理を実現する情報管理の3点を挙げた。例えば業務との統合例では、ERPやCRMと連携したデータプロセスを実現。社外との連動では、CEMと連携したソーシャルなコラボレーションなどが可能だという。

ECMの有効活用例

今後も3社間の相乗効果を高めながら、ビジネスプロセスを高めるソリューションを展開していく方針だ。