旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」は、世界中の旅行者から投稿された口コミ評価をもとに、各国、地域、世界の博物館・美術館をランキング化した、「トラベラーズチョイス 世界の人気観光スポット2014 ~博物館・美術館編~」を発表した。

日本の博物館・美術館、第1位は広島県・広島市の「広島平和記念資料館」

今回のランキングは、2013年1月~12月の1年間に同サイト上の博物館および美術館に投稿された、世界中の旅行者の口コミ評価(5段階)の平均や投稿数などをもとに集計し、世界各国の旅行者から人気を集めた各国、地域、世界の博物館・美術館を選出したものだ。

日本では戦争と平和を学べる3つの施設がランクイン

「日本の博物館・美術館 トップ10」の人気ランキング第1位は、「広島平和記念資料館」(広島県・広島市)。原爆ドームと一緒に訪れる観光客も多く、「世界の歴史に興味があるなら外せないスポット。展示など全てにおいて素晴らしかった。広島平和記念資料館に行くためだけに広島に行き、とても満足でした」など、「必ず訪れるべき」、「絶対行くべき」といった口コミが多く寄せられた。

続いて、並み居る強豪施設を差し置いて2位に躍進したのが「福井県立恐竜博物館」(福井県・勝山市)。ジオラマや映像を使ったユニークな展示方法は"大人も楽しめる博物館"として人気を集めたようだ。続いて3位が「長崎原爆資料館」(長崎県・長崎市)、4位は「箱根彫刻の森美術館」(神奈川県・箱根町)、5位には「大原美術館」(岡山県・倉敷市)、6位に「知覧特攻平和会館」(鹿児島県・南九州市)が入るなど、上位6位までに戦争と平和について考えさせられる施設が3つランクインしている。7位から10位は「東京国立博物館」(東京都・台東区)、「大塚国際美術館」(徳島県・鳴門市)、「江戸東京博物館」(東京都・墨田区)、「博物館網走監獄」(北海道・網走市)と続いた。

アジアのトップ25に日本の6施設がランクイン

アジア全体での第1位は、中国の「秦始皇兵馬俑博物館」。「西安で必ず訪れるべき。ここは中国の長い歴史や文化を伝える重要な観光スポット」との口コミもあり、その雄大な歴史に触れられる点が人気を博している理由のようだ。

続いて2位はカンボジアの「トゥール・スレン虐殺博物館」、そして3位に日本の「広島平和記念資料館」がランクインした。続いて4位から10位は「ベトナム民族学博物館」(ベトナム)、「ヘルファイアー・パス博物館」(タイ)、「ベトナム女性博物館」(ベトナム)、「上海博物館」(中国)、「香港歴史博物館」(中国)、「アジア文明博物館」(シンガポール)、「イスラム美術館」(マレーシア)と続いた。また、12位に「福井県立恐竜博物館」、17位に「長崎原爆資料館」、20位に「箱根彫刻の森美術館 」、24位に「知覧特攻平和会館」と、アジアのトップ25に日本の6つの施設がランクインし、国別では日本のランクイン数が一番多い結果となった。

栄えある世界のトップ1位はシカゴ美術館

世界のランキングで第1に輝いたのは、アメリカの「シカゴ美術館」。「有名な絵が沢山あるし、広いしで、1日がかりでした。シカゴの街の中にあるモニュメントのミニュチュアも展示してあり、街歩きも楽しみができました。あまり造詣は深くない私でも、美術の教科書とかで見たことのある絵を実物で見られて大感激でした」といった口コミが多く投稿され、広大な敷地を誇るのにくわえて、ゴッホ、モネ、ルノワール、セザンヌ、ゴーギャンなど多数の有名絵画を一度に鑑賞できることが人気となっているようだ。続いて2位が「メキシコ国立人類学博物館」(メキシコ)、3位は「エルミタージュ美術館と冬宮殿」(ロシア)、4位に「ゲティ・センター」(アメリカ)、5位に「アカデミア美術館」(イタリア)と続いた。