映画『バンクーバーの朝日』(12月20日公開)が第33回バンクーバー国際映画祭(9月25日~10月10日)のガラプレゼンテーション部門に正式招待され、ワールドプレミア上映されることが4日、明らかになった。主演を務めた妻夫木聡のほか、出演した亀梨和也、メガホンをとった石井裕也監督が現地入りし、レッドカーペットイベントなどに参加する。

映画『バンクーバーの朝日』

バンクーバー国際映画祭は1982年よりカナダ・バンクーバーで開催されている、北米最大規模の国際映画祭の1つ。国内外の映像作品を紹介し、北米の映画産業活性化の一助となりながら、東アジア作品の発掘と育成にも力を入れている。

最新のアジア映画を紹介するドラゴン&タイガー部門はその特徴の1つで、同部門含めて石井裕也監督作が出品されるのは今回で5回目(『剥き出しにっぽん』『川の底からこんにちは』『ハラがコレなんで』『舟を編む』)。今回、正式招待された『バンクーバーの朝日』は、戦前のカナダ・バンクーバーで差別や貧困に負けずフェアプレー精神を貫き、白人社会からも賞賛と人気を勝ち得た実在の野球チーム・バンクーバー朝日を題材に描かれる作品。現地にもなじみのある石井監督の最新作がバンクーバーを舞台にした作品であることから、イベント当日の現地の様子にも注目が集まる。

この知らせを受け、主演の妻夫木は「映画の舞台でもあるバンクーバーでこの作品が世界で一番最初に上映されることに、とても感激しています。むしろ運命的なものを感じています。現地の方々に、朝日軍の持っていた誇りを感じてもらいたいです」、石井監督は「とても嬉しく思います。朝日軍の姿や当時存在していた日本人街の光景は、きっとバンクーバーの方々の目にも新鮮に映るはずです。当時のカナダ人たちは朝日のプレーに熱中していたそうです。それと同じように映画も楽しんでいただければ幸いです」とそれぞれ喜びのコメントを寄せている。

(C)2014「バンクーバーの朝日」製作委員会