チエルとNECは8月28日、レノボ・ジャパンなどと協力し、児童・生徒に1人1台のタブレット端末、デジタル教材、電子黒板・プロジェクターなど、最新のICT環境を効果的に活用する授業事例を共同で開発し、学校における日常的なICT活用のあり方を検証する実証研究を開始すると発表した。

富山大学人間発達科学部附属小学校 導入システム図

同研究は、富山大学人間発達科学部附属小学校の協力の下、2014年9月から2016年3月末まで実施する。7社の参画企業がタブレット端末、タブレット端末管理カート、授業支援ソフトウェアなどの「児童・生徒に1人1台のICT環境」の整備と、各教科での授業実践の支援や教育現場での効果的な活用のための運用サポートを提供する。

チエルは、企業の取りまとめを行うとともに、教務支援システムの提供、デジタル教材の提供、運用支援を行う。NECは顔をタブレットのカメラにかざすだけで、確実かつ高速なログオンとユーザー認証を実現する顔認証ソフトウェア、学校SNS、モバイルデバイス管理サービスをNECフィールディングと提供し、機器障害受付から修理手配・再配備までをワンストップで行う保守管理サービスも提供する。

残り5社の役割は以下のとおり。

  • レノボ・ジャパン:先生・児童用のタブレットPC、教室用のノートPCを提供し、ペン入力のタブレット端末による1人1台のICT環境を構築する。

  • エルゴトロン・ジャパン:先生・児童用のタブレットPCを安全に保管し、40台以上のタブレットPCを同時に充電可能な充電保管庫を提供する。

  • サンワサプライ:タブレットPC持ち運びのためのボックス型バッグ、教員が授業中に立ったままタブレットを操作するためのショルダーバッグを提供する。

  • アルプスシステムインテグレーション:クラウド型Webフィルタリングサービスを提供し、安全なインターネット活用環境を構築する。

  • Doctor Web Pacific:ウイルス対策ソフトウェアを提供する。

同研究では、附属小学校の学校研究の主題「思考の活性化による認識の深まり」を実現するため、タブレット端末をはじめとしたICT活用に取り組み、このプロセスにおいて持続可能で日常的なICTの活用法、教員のICT活用指導力や学校のICT環境整備状況に応じた段階的なICT活用法を明らかにする。