ビッグデータという言葉が陳腐に聞こえるほど、企業内にはデータがあふれている。しかしその情報は、本当に効果的に活用されているのだろうか。特定の部署のみのデータとして扱われてはいないだろうか。さらに言えば、幅広く活用することを前提としたシステムづくりができているだろうか。

来る9月18日、「賢くためる・賢く見る・賢く使う データ活用セミナー」では、企業が保有するビッグデータを「活用の場」に引き出し、スピーディーな事業運営を実現するための重要な基盤づくりについて事例を紹介する。ベースとなるソリューション製品は、ソフトウエアストレージ、リアルタイムログ解析、BRMS(ビジネスルール管理システム)、仮想データ統合、インメモリグリッドなどから構成される。果たして、これらのソリューション製品をどのように活用することで、ビッグデータをこれまで以上に「賢くため、賢く見ることができ、賢く使うことができる」のだろうか? 本セミナーの流れを見てみる。

『賢くためる・賢く見る・賢く使う データ活用セミナー』の参加申し込みはこちら
(参加費無料、9月18日(木)開催、東京都千代田区、受付13:45~)

「データを賢くためる」SCSKの「Splunk」と「Red Hat Storage」連係ソリューション

ビッグデータは、増え続けている。今後、IoTやM2Mが本格化するに伴い、さらに大量のデータが発生することは容易に想像できる。このような大量のデータからビジネスチャンスを逃さないために、「ビッグデータを賢くためる」では、SCSKが取り扱うリアルタイムログデータ解析プラットフォーム「splunk」と、増え続けてゆく大量データを低コストに蓄積する「Red Hat Storage」の組み合わせソリューションが紹介される。本ソリューションでは、大量のログデータをリアルタイムに分析し、その状況を可視化できる。さらに、ビッグデータを柔軟かつリーズナブルに蓄積することが可能だ。

「データを賢く見る」データの仮想統合ソリューション。グループ企業内のデータを横断的に有効活用

企業の規模が大きくなれば、さまざまな部署、グループ企業が分散してデータを保有することも多くなる。いわばデータが縦割り構造で保存されていることになるが、仮想データベース統合基盤「Red Hat JBoss Data Virtualization」を利用すれば、複数のデータソースを一元化し、あたかも単一のデータベースとして扱うことができる。物理的にデータベースを統合する際の高いコストと、柔軟性に欠けるという問題を解消できるだけでなく、その構造上、安全性も高い。

「JBoss Data Virtualization」を採用している金融業の事例では、グループ企業各社が保有している膨大な量の顧客情報を仮想データに統合し、マーケティングに利用しているという。

セミナーでは「JBoss Data Virtualization」の活用事例のほか、顧客分析テンプレート「EasyAnalist」を用いた”勝ち抜くための分析手法”が紹介される予定だ。

「データを賢く使う」データから新しい価値を発見するBRMSの活用と効果

BRMS(ビジネスルール管理システム)は、かつてはビジネスルールが複雑で、なおかつしばしば変更される保険や通信キャリアなどのような業種での利用がメインだったが、「Red Hat JBoss BRMS」はメーカー・販売業でも採用されている。

製造業の事例では、製造に使うパーツをどのサプライヤーに何個注文するのが最適なのか、また生産後はどの販売店にどのくらい卸せば短期間に売り上げを伸ばせるのか、といったデータ分析に「JBoss BRMS」を利用し、生産性向上とコスト削減、販売の効率化に成功しているという。本セッションでは、BRMSの具体的な活用事例を説明するとともに、「BRMSが提供する未来像」として、具体的なビジネスシーンにおける知的な活用手法(ビジネスリソースプランニング)について語られる。

ビッグデータは、リアルタイムに活用する時代

これまでのビッグデータは、蓄積データの活用が主流だった。しかし、ソーシャルメディアやIoTの普及により、人や物の動きに合わせたリアルタイムでかつ能動的なアクションが求められてきている。そのためには、大量データをインメモリ技術で蓄積前に処理を行い、インテリジェントな分析によりビジネスチャンスに結びつく能動的なアクションを実行できる環境が必要になってくる。インメモリに蓄えられたデータは、いつまでもインメモリに保管するのはコストがかかりすぎる。過去データを含め、行動の傾向分析をするためのデータは、スケールアウト型ストレージに格納することが必要であろう。また、現在・過去データを含め、企業が持つ顧客情報を統合・可視化することではじめて、個に対する行動傾向が浮かび上がる。

このようにビッグデータをリアルタイムに活用するためには、「リアルタイムビッグデータ解析・統合ソリューション」が必要となる。レッドハットとSCSKでは、このような環境を実現するために「Red Hat JBoss Data Grid」と、「JBoss BRMS」「JBoss Data Virtualization」、そして、「Red Hat Storage」とを組み合わせた「リアルタイムBIGデータ解析・統合ソリューション」を提案している。

このソリューションを活用することで、ソーシャルメディアに流れるビッグデータやIoTとして流れるビッグデータにリアルタイムに反応できるシステム環境を提供できる。本ソリューションは、既に国内のいくつかの企業で実証済とのこと。最後のセッションでは、より具体的な適用事例と本ソリューションのアーキテクチャについて解説される。ビッグデータを新しい角度での活用を考えている企業には、必見である。

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各セッションを担当するのは、「JBoss」の開発元であるレッドハット株式会社と、そのパートナー企業として「JBoss」の導入・サポートを約1,000件以上手がけてきたSCSK株式会社のエキスパートたちなので、「保有データの、より効果的なデータの活用方法を探っている」という方はもちろん、「ミドルウェアとしての『JBoss』の可能性を知りたい」という方にもぜひ参加をお勧めしたい。

「賢くためる・賢く見る・賢く使う データ活用セミナー」の概要

  • 日時:2014年9月18日(木) 14:00~17:10(受付13:45~)
  • 会場:パレスサイドビル 東コア9F マイナビルームA (東京都千代田区一ツ橋1-1-1)
  • 定員:100名
  • 参加費:無料(事前登録制)