BlackBerryの新規事業のトップに起用されたSandeep Chennakeshu氏

カナダBlackBerryは8月18日(現地時間)、新規事業として「BlackBerry Technology Solutions(BTS)」の立ち上げを発表した。これは、車載など組み込み市場で利用されているQNXなど先進技術にフォーカスした事業部となる。

BlackBerry Technology Solutions(BTS)は組み込みソフトウェアのQNX、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)プラットフォームの「Project Ion」、暗号化アプリケーション「Certicom」、RFアンテナチューニング技術「Paratek」などの技術ポートフォリオを含む。なかでも、QNXは同社が2010年に買収した組み込みOSで、車載システムとしての導入事例も多い。

新規事業の立ち上げにあたり、同社は無線、電気、半導体などの分野で研究開発、製品開発、知的所有権(IP)の開発とライセンスなどの経験を持つSandeep Chennakeshu氏を起用、BTSのトップに任命した。

Chennakeshu氏は73件の特許開発に携わっており、無線通信技術のスウェーデンEricsson、Ericssonとソニーの合弁会社Sony Ericssonなどで幹部を歴任した。IEEE(米国電気電子学会)のフェローを務める。同日より、BTS担当プレジデントとしての任務を開始した。

BlackBerryはスマートフォンのシェアが落ち込んでおり、SybaseのCEOを務めたJohn Chen氏が2013年に暫定CEOに就任、その後正式なCEOとなり立て直しを図っている。

Chen氏はBTSの立ち上げについて、「QNX、Certicom、Paratekなどの技術は戦略的で技術的にも革新的な資産であり、安全で信頼性のある通信と組み込みアプリケーション向けの市場に対応できる」などと潜在性を述べている。BTSはBlackBerryの特許管理も担当するが、同社は現在4万4000件の特許ポートフォリオを持つとのことだ。