スカイマークは7月29日、エアバスに発注していた大型旅客機「A380」の契約解除で合意という一部報道を受け、A380の導入計画の現状を発表した。

同社によると、4年前からA380導入に向けて準備をしてきたが、近年の円安や競争の激化により経営環境が厳しくなったため、当初の計画を変更せざるを得ない状況になったという。

こうした状況を踏まえ、今年4月からエアバスと話し合いをしているが交渉は難航しており、その理由として、大手航空会社の傘下に入ることを契約変更の条件の一部として要求されていることが挙げられている。

この要求を拒否してA380をキャンセルすると、エアバスは「常識を逸脱した法外な違約金を提示した」という。

同社は「エアバスが契約通りの機体数を納入し代金を回収することが第一の目的であることは理解」するとしながらも、同社の経営の主体性を揺るがすような要求は受け容れられないと述べている。

他社の参加に入ることについては、「航空運賃の低価格化は、大手航空会社に頼らずに独立しているからこそ実現できたこと。収益が悪化しているとはいえまだ無借金であり、他社の傘下に入ることは考えられない」と、強く否定している。

同社は今後も、困難な交渉は続くが、エアバスと根気強く協議し、解決策を見出していくとしている。

今年4月に行われたスカイマーク向けA380のフライトテストの様子 写真:エアバス