仕事中、100%集中しているという人はいないだろう。米国の調査では、仕事を中断した理由として半数が携帯電話を挙げたという。

また、同僚が業務に関係ないことをやっているものとして、「レスリングの試合をやっていた」「こっそり連れてきたペットの世話をしていた」など信じられない話も飛び出した。

これは、米国の就職サイト「CareerBuilder」が3月に調査を行なったもの。約2100人のマネージャーと約3000人のフルタイム従業員に、「生産性にとってマイナスになるもの」といった質問を行なった。

業務の邪魔になっているものは、やはりと言うべきか「スマートフォン」が一番に挙げられた。

スマートフォンなどの端末を使って「業務中に私用目的でテキストメッセージや電子メールを1時間以上利用している」と認めた人24%にのぼる。また、「業務に関係ない情報検索を1時間以上している」と認めた人も21%という。

次のデートに行くレストランかもしれないし、好きなスポーツチームの試合結果かもしれない。調べ始めると、あっという間に1時間、1日の業務時間が7~8時間と考えると、管理層にとっては痛い数字だ。

生産性向上の最大の敵は? という質問に対しては、「携帯電話とテキストメッセージの利用」が50%でトップ、「同僚などとのゴシップ話」(42%)、「ネット閲覧」(39%)、「SNS」(38%)。「おやつや喫煙のための休憩」(27%)と続いている。「同僚が話しかけてきた」という人も23%いるので、自分が加害者にならないように注意したい。

業務に関係ないことをやっている同僚のエピソードとしては、「氷点下以下の天候下で風船ガムを膨らませられるかを実験していた」という信じられない話もあがったが、「眠っていることを指摘されると『祈っている』と言い張っていた」といった苦笑いしてしまう言い訳も見られた。

また、トイレはいろいろなことが起こっている場所のようで、「トイレで自分の写真を撮っていた」「女性用トイレでむだ毛処理をしていた」などが挙っている。

テーブルの区分けの裏手で「服を着替えていた」という話はありえる気がするが、「ペットの鳥をこっそりつれてきて、世話をしていた」「レスリングの試合をはじめた」と驚くようなものもあった。ほかには「結婚している同僚が、オンラインデートサイトをチェックしていた」という話も。

もちろん、管理職が黙ってこれをみているわけではないようだ。73%が何らかの対策を講じていると回答した。

対策の中身はというと「特定のWebサイトを遮断している」(36%)がもっとも多い。次いで「私用電話や私用での携帯電話の利用を禁じている」が25%、「電子メールやインターネットの利用をモニタリングしている」は22%、「ランチや休憩時間を決めている」(19%)、「パーティションで区切らずに、周囲を見渡せるオープンスペースにしている」(13%)などが挙った。