質疑応答

決算発表会の最後に、質疑応答の時間がもうけられた。新料金プランの契約者数の推移について聞かれると「6月には平日に7、8万、休日に10万ほどの契約者数があった。7月は平日に4、5万、休日には7万契約前後で推移した」と明かした。今後どのくらいの推移を見込んでいるか、との質問には「まだ考えあぐねている。早く1,000万契約を突破したい、というのが社内での共通意識。たぶん、今年度中には達成できるのではないか」との見方を示した。

新料金プランの提供開始後に、ARPUが70円減少している。この結果をどう受け止めているか、との質問に加藤社長は「早期に新料金プランを契約したお客様は、たくさん通話している方。その影響が強めに出たのではないか。私たちが想定していた数値と比べて、それほどかけ離れたものではない。パケットで便利なサービスを活用いただけるのが新料金プラン。サービス面で、魅力的なものを提供していきたい」と話した。

質疑応答で、記者団の質問に回答する加藤社長

iPadを導入したにも関わらず、第1四半期のタブレット販売数は前年同期比30%増の29万台にとどまった。タブレットの成長がやや怪しくなってきているのではないか、との質問に「まだ鈍いところはありますが、夏モデルのAndroidタブレットも含め、好調に売れている。私の妻もようやくタブレットを使い始め、便利だと言っているところ。フィーチャーフォン利用者の2台目需要なども訴求していきたい。手応えは感じている」と回答した。

質疑応答の後、加藤社長は囲み取材に応じた。これまでにも何度か、SIMロックを解除したiPhoneの販売について議論されることがあった。先日、総務省がSIMロック解除を義務化する方針を示したことで、再びそのことに注目が集まりつつある。この件について考えを聞かれると、加藤社長は「iPhoneはSIMロックフリーの端末も存在する。それがあるので、そちらをお買い求めくださいという論理なのではないかと思っている」と回答した。

契約者の増加数に、MVNOの存在はどのくらい影響しているのか、との質問には「MVNO各社さんが獲得した契約者数がドコモの契約者として内包されているのは事実。どのくらいの規模で、というのは申し上げられない。格安SIMのデータ通信プランなど、お客様が2台目3台目として望んでおられるプランがそこにあるなら、それは良いことだと認識している」と答えるにとどまった。