現在、日本の携帯業界では大手3社の横並び料金と横並びの端末に、MVNOが格安の端末やSIMを提供する、という状況にある。その中で、ワイモバイルは「レイトマジョリティー」をターゲットにして存在感を示したい考えだ。

料金プランとしては、「月額980円」などのMVNOに比べると高いが、そもそもワイモバイルは基地局を設置してネットワークを構築しているキャリアであり、MVNOとは単純に比較しづらい。全国に1,000店舗近くのショップがあり、サポートも提供できる。

MVNOのサービスは、月額料金が安い代わりに速度が制限されていたり、「説明しないと分かりづらい面があるのではないか」とガン社長。音声通話のないサービスもあり、より「分かりやすい」という点で差別化を図る考えだ。

大手3社に対しては、1GB容量の「お試し」というプランがないなど、高額になっていることをあげ、「料金体系はかなり自信を持っている」と話す。寺尾洋幸COOも、「レイトマジョリティが使うにあたって必要十分な料金」と強調。

寺尾洋幸COO(左)

ガン社長が「サンドウィッチ(の具)」と表現するとおり、大手3社とMVNO各社の料金の中間に位置づけられるプランだが、「分かりやすさ」と「ヤフーのサービスとの連携」の2つを武器に、第4のキャリアとしてシェアを拡大するのが狙いだ。

ヤフーによる買収は破綻したが、ガン社長は「買収がすべてではなく、業務提携でもできる」と話し、提携という形でもさまざまな施策ができるとしている。寺尾COOは、「まだ道半ば」と繰り返し強調。ヤフーとの連携によるサービス拡充を積極的に行っていく意向。

ヤフーとの提携によるサービス拡充に加え、ヘビーユーザー向けにも「第2ステップ、第3ステップと、今後サービスを拡大させていく」(ガン社長)計画だ。