Entegrisは7月9日(米国時間)、空気中の分子状汚染物質(AMC)を除去する同社の「VaporSorbフィルターシリーズ」に新製品「VaporSorb TRK」を追加したと発表した。

同フィルターは、半導体製造におけるクリーンルーム環境やプロセスツールに使用され、新型となるVaporSorb TRKは独自素材の採用により、空気中の有機物、塩基、強酸のほか、弱酸と定義されているグループの除去も可能とした一体型フィルターで、フォトリソグラフィの塗布/現像装置専用に設計されている。

弱酸としては、酢酸とギ酸、 亜硝酸などがあるが、これらは従来のAMCフィルターでは除去できなかったほか、従来のフィルター設計を使用した場合に有機汚染物質が生成されるため、フォトリソ工程で欠陥や歩留まり低減の問題を引き起こすことが知られていた。同フィルターでは、弱酸を吸着できる新規物質を加えることで、この問題を解決したとする。

なお、すでに現場およびエンドユーザーでのテストの結果、ウェハのディフェクトの原因となるすべての有機物、塩基、強酸、弱酸を除去することを確認したとしている。