日本航空(JAL)と野村総合研究所(NRI)は、7月16日より約1カ月間、iBeaconならびにスマートウォッチを活用し、スタッフの所在・配置状況をコントローラーデスクの担当者が遠隔地からリアルタイムに把握する実証実験を羽田空港第1旅客ターミナルビルで行うと発表した。

スマートウォッチを装着するスタッフ

iBeaconは、Apple社が2013年に発表した、BLE(Bluetooth Low Energy)を用いた端末の接近検知の方式。

実験では、各搭乗ゲートに設置されたビーコンが発する信号を、搭乗ゲート担当のJALスタッフが持つスマートフォンが受信することにより、スタッフの所在・配置状況を遠隔地からリアルタイムに把握する。スタッフがスマートウォッチを装着することで、携帯情報機器や無線機を取り出すことなく、業務に必要な情報の入手や共有を行える環境を整える。

位置情報を見てコントロールするデスク担当者(左)と搭乗ゲートのスタッフの配置状況を確認するための画面(右)

利用するスマートウォッチは、「GALAXY S5 並びに Gear2」に加えて、AndroidWear4を搭載したLG G Watchなど、最新のスマートウォッチについても対象とする。

「GALAXY Gear2とGALAXY Gear Fit」(左) と「LG G Watch」(右)

これにより、JALでは顧客へのスピーディーな対応と、より効率的なスタッフの配置が実現する。

今回の実証実験において、NRIは、iBeaconを活用したスタッフの位置情報の検出や所在位置の表示と、配置指示などのメッセージをスマートウォッチに配信するシステムの開発を担当する。