TANAKAホールディングスは7月8日、田中貴金属グループの製造事業を展開する田中貴金属工業が、紫外線(UV)による硬化のみで、加熱硬化せずに電子回路配線を形成できるスクリーン印刷に対応可能な導電性銀ペースト「UV700-SR1J」を開発したと発表した。

同製品は、スクリーン印刷技術を用い、基材に回路を印刷した後、UVを約10秒程度照射することで、室温状態でも瞬時に印刷膜を硬化して回路を形成でき、導通させることができる。従来、スクリーン印刷で適用されている線幅より微細な70μmを実現し、表面処理されたPETフィルム上で、電気抵抗率は10-4Ωcmと、従来フレキソ印刷用に用いられてきたUV硬化銀インクや熱硬化銀ペーストと変わらない導電性を実現している。また、熱処理を行うスクリーン印刷ペーストに比べ、処理時間の短縮が可能。さらに、膜厚10μmでも硬化可能な高いUV透過性を確保している。

「UV700-SR1J」を使い、スクリーン印刷法で作成された電子回路の拡大図