次世代メールプラットフォームの実現を目指すスタートアップInbox (米サンフランシスコ)が、同社のプラットフォームに対応したメールアプリを構築するための開発者向けAPIとクラウドサービスを発表した。

Inboxは同社が開発するメールプラットフォームを「メールの30年以上におよぶ複雑な標準とフォーマットを統一し、バグのトラブルを避けて素早く新しいアプリを開発できるようにする」としている。サービスプロバイダの違いに影響されない統一的な新しいメール標準の確立を目指している。

Inbox APIはメールアカウントにアクセスし、メールの変更や送信を可能にするRESTエンドポイントを提供する。カスタムフィルタの作成、添付機能、下書きといった機能をアプリに持たせることが可能。機能的にはGmail APIに似ているが、Inboxは「コンシューマ向けとエンタープライズ向けのあらゆるアカウントに1つで対応できるモダンAPIになる」という。

オープンソース化された同期エンジンは、現時点でGmailとYahoo! Mailをサポートしており、間もなく全てのIMAPプロバイダに対応する。また、エンタープライズ向けにActiveSyncをサポート(プライベートベータ)。Inbox向けのクラウドサービスは現段階でプライベートベータだが、数カ月以内に公開になる予定だ。クライアントSDKは、JavaScript版とiOS版が用意されている。

Inboxは、MIT出身でNestのデザイナーやDropboxのエンジニアだったMichael Grinich氏と、MIT出身でKspliceのエンジニアだったChristine Spang氏が設立した。コアとなる開発チームは、多くがMIT出身者で構成されている。これまでステルスモードで活動していた。